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「建売住宅」という商品をプロの視点で語る

RELEASE:2015.07.25     UPDATE:2016/12/07
CATEGORY:ブログ, 不動産売買, 戸建住宅について, 社長ブログ
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 皆さんに住まいのお話しをする機会のあと

「建売住宅を買ったのですが・・・」

「建売住宅にしようかと思ってるんですけど・・・」

「建売住宅ってダメなんですか?」

と、質問される方がいらっしゃいます。

 

結論から申しますと、建売住宅は

「良い面もありますし、お勧め出来ない面もあります」

今日は、「両者とも素材や仕様は同じ」としてお話します。

 

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探していた地域(土地)である。

 

建売住宅の1つ目の良い面は、

「探していた土地」である場合が比較的多いのではないでしょうか。

 

それはやはり不動産の水上である地主さんと

販売する不動産会社さんの距離が近いからです。

 

そもそも土地を探しても、理想の土地はなかなか見つかりません。

なので、「この場所でずっと探してた!やっと見つけた!」

という場合には充分に納得されれば建売住宅も

1つの選択肢だと私は思います。

 

 

価格が安い。

 

2つ目は価格が安いことです。

理由はなにより、数棟まとめて発注して建てる場合が多いのと

お客様との打合せやショールームに同行したり

設計変更などが無い(完成まで買い主が決まっていないことが多い)

ので経費を圧縮できます。

 

また建てるのは社長自ら大工という工務店が、不動産会社さん

から請け負って建てる場合が多いので、人件費も安くなります。

 

そうした工務店さんは、お客さんである不動産会社さんに

依存的なので、価格も安くせざるをえません。

 

また、不動産会社さんが売りやすい材料

仕入れの安い材料を当然選びます。

 

 

価格が見える。

 

3つ目は、価格が見えることです。

販売価格が明示してあるので、安心できます。

「追加・変更工事でだんだん高くなるのでは」

という新築工事を発注した際の心配からは開放されますよね。

 

当初の想定から価格が変わらないのは大きな安心です。

でも、土地を販売して、施工会社が決まっている「売り建て」

というものがあります。これは高くなる可能性があるので

充分に注意してください。

 

 

 

次に、建売住宅を「お勧めできない」理由をお話致します。

 

ただし

「お勧めできない」理由は、「これだから絶対ダメ」

というものではありません。

 

「こうした可能性がある」から「お勧めできない」のです。

あくまでも「可能性」という前提です。

 

 

品質管理が見えない。

 

一つ目は、品質管理が見えないことの不安です。

例えば「断熱」施工の精度を例に考えてみましょう。

 

断熱は隙間があると結露が発生します。

その為に気密を確保するため、

工法によっては目張りをしたり、気流止めを入れたり

適切な講習を受講しなければ

重要性に気付かない施工者、設計者もおります。

 

そして、施工不良による結露は

木材を腐らせ、白蟻を呼びます。

 

注文住宅の場合には、おおむね中間検査など

工事途中で施主が確認出来るタイミングがあります。

 

その際に断熱や気密の施工状況を見せるわけですが

施工側は万全な状態で施主を迎えます。

 

建売住宅も第三者機関の中間検査がありますが

「雨漏れ」と「構造強度」に関する部分の検査のみで

それ以外の細かい施工的なミスを見つけられません。

 

また

住宅において断熱は、まだまだ確立されていない分野です。

設計者の考え方や施工者側の意識で

品質が全く変わってしまいます。

 

断熱は壁の中だけに、「後からどうにかしたい」と思っても

簡単にはできないのです。

 

それに、問題があっても表面化しない部分です。

内部結露は徐々に進行して、気付いた時には白蟻に

やられていたと言うことも十分に考えられます。

 

 

メンテナンス

 

二つ目はメンテナンスです。

住宅は工業生産品ではありませんし、

使い捨てでもありません。

メンテナンスして長く住まう住まいです。

 

住まいを長持ちさせるためには、

「気にしてあげる」ためのアドバイザーが必要です。

 

メンテナンスにおいて、

塗装のみ、設備のみ、内装のみなどと分離にする場合には

住まいのメンテナンス履歴をしっかりと残しましょう。

出来れば総合建設会社にトータルでメンテナンスしてもらえれば

履歴や施工範囲がしっかりと残るので安心です。

 

残念ながら

建売住宅の場合には、建てた会社が既に無いとか、

販売した会社が既に無いこともあります。

 

そもそも会社は

 

設立3年以内:35%

設立5年以内:85%

設立10年以内:93.7%

設立20年以内:99.7%

設立30年以内:99.975%

 

倒産するとうデータもあります。

 

企業が存続していたとしても、

施工担当者が退職した、や、建てた大工さんが

誰だかわからないのです。

 

生涯、建てた側の責任をもって親身になってくれるところも

正直、少ないのは事実です。

 

そうなると、住まい手にきちんとアドバイスしてくれる人を

他に探さなければなりません。

 

 

作り手の意識の違い

 

三つ目は、意識の違いです。

ここではあえてあまり深く触れませんが

 

私はゼネコンで長く元請けの経験をし

起業して多くの下請けをした経験があります。

 

実際に住む方を見ないで住宅を建てている方と、

実際に住む方の為に住宅を建てている方とは

どうしても意識の差が生じるのは仕方ないことだと思います。

 

 

間取りの無難さ

 

四つ目は、間取りの無難さです。

購入者が決まっていないので、

当然ながら誰にでも無難に受け入れられるように、

無難なプランをつくります。

 

また、プラン自体もおかしなものがあります。

家具の配置などを考えてみても、どう配置してよいか

わからないのです。

 

間取りはとても重要です。

家は人がそこに「住まう」空間ですので

そこに住んでいるかぎり、行動が制約されてきます。

つまり、家によって人間の行動が決められるのです。

 

「家は大きな力を持っている」ということは

そういった意味があるということを

知っていたほうが良いと思います。

 

そうした見えない力によって、

家族の関係がより親密になったり、

場合によっては家族の崩壊や離散もありえるのですが

 

それには「間取り」が大きな「力」を持っているからです。

子供部屋の位置や、寝室の使い方などでも

家族のコミュニケーションに大きく影響してきます。

 

 

まとめ

 

建売住宅を購入する場合には、

施工管理の状況をよく確認をすること。

 

そして

既存の間取りで最大限、家族のコミュニェーションに

配慮した住まい方がとても大切です。

 

当然ながら注文住宅であれば、

家族のコミュニケーションに配慮した間取りを

プランニングすることがとても大切です。

 

お子様が将来できて、巣立っていったあと、

ご夫婦のセカンドライフまで考えて建てることが

本当は理想ですよね。

 

家そのものは

「素材や仕様が建売住宅も注文住宅も同じ」

という前提であれば、

専門家と定期的にしっかりメンテナンスすれば、

両者ともそれほど大きな違いはありません。

 

ただ、

 

「造り手側の意識」はあきらかに違う

ということは知っていたほうがよいかもしれません。

 

建売住宅を購入される方は、是非信頼できる会社さんを

見つけることを頭の片隅においておいてください。

不具合が出てから急に探しても

なかなか見つかるものではありません。

 

 

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<編集後記>

 とは言っても、都内で更地も見つけるのは難しいですよね

みんな、水上側の不動産会社さんが仕入れて

建売を建ててしまいます。

 

住宅の価値が適切に評価される仕組みが出来れば

住まいにお金をかけ、良い素材をつかう人が増えます。

そうすることで、日本の林業が元気になればと思いますが

 

そもそも土地探しが出来ない現状にも

問題がありそうですね。

 

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