こだわりと工夫が随所に盛り込まれたリノベーション

S様邸のリフォーム前後の間取り図面を拝見していたのですが、かなり大胆なリノベーションをされたようで、お話を伺うのをとっても楽しみにしていました。
リノベーションされてから１年ほど経過された今でも、玄関ドアを開けた瞬間に杉の床の良い香りが漂ってきますね。

奥様

はい。帰宅するたびにこの自然の香りに癒されています。住んでいる私たちにはもう当たり前の生活環境ですね。

元々玄関から直角のL字型の廊下を、少し斜めに角度をひらいた形状に間取り変更されているんですね。玄関ドアを開けた瞬間、正面にある納⼾の扉が開いていたということもあり、視界が思っていた以上に広くひらけていて驚きました。

奥様

もともと寝室だった玄関隣の空間を玄関土間スペースに分割したため寝室が少々コンパクトになったのですが、ベッド脇の通路を確保するということから設計士から“寝室の壁を若干通路側に斜めに拡張する案”を提案いただきました。その結果、通路も角度をひらいたL 字型になったんです。
通路の反対側のトイレもこの影響で少しだけ空間が小さくなりましたが、住んでいて特に気になったり不便に感じたりすることはないです。

ご主人

あらたに作った玄関土間と寝室の境の壁の上部には、引き違いの窓を設けました。
これによって気になっていた玄関まわりの明るさも確保できて満足しています。

寝室につながる書斎も、すっきりとまとまって仕事がしやすそうな空間ですね。

奥様

ここはもともと居室だった空間です。隣はキッチンだったのですが、キッチンをLDスペースに移動させ、書斎、収納⽤の納⼾にリノベーションしました。

このプランには驚きました。思い切った間取り変更をされましたね！

奥様

我が家はとにかく物が多かったので、どうやって収納スペースを確保するかは一番気を使いました。何度もシミュレーションを行ったり、断捨離をしたり（笑）。設計士からも良い提案をしていただけて助かりました。

ご主人

⾐服やかばんが納⼾スペースに全て収納されているので、生活動線もシンプルで使いやすくなりましたね。

また、お風呂と洗面所もリノベーションによって⾐服の着脱や洗濯がしやすい水回り空間に生まれ変わりました。使い勝手はどのように変化されましたか。

奥様

夫婦揃って背が高いものですから、リノベーション前の洗面所ではかなり窮屈に感じていました。リノベーションして広さを確保でき、使い勝手がだいぶ良くなりました。

また掃除のしやすさも考えて、この洗面所のタイルは本物のタイルではなくてシートタイプを採⽤したんです。見た目はタイルのようですが、タイルと違ってお手入れも楽。金額もかなりおさえることができましたね。

賢い選択が随所に伺えますね。そして、注目のLDK ですが、もともとのキッチンスペースが収納⽤の納⼾になり、LD空間にキッチンを移動させることでLDKとして生まれ変わっています。
出窓のカウンターの手前に、奥行20cmのカウンターを設けた壁付I型キッチンをご選択されていますね。出窓のカウンターがガーデニングコーナーになっていて、無垢材の面材がとても似合います。光と緑あふれるナチュラルキッチンだなあと感動しました。

奥様

出窓の方角が南面で日当たりがいいんです。カウンターに植物を置いたら、すごく成⻑が良くて。キッチン扉の面材も、杉の床材のサンプルを持ってショールームに合わせに行ったんですよ。

ご主人

奥行きの広いカウンターをつけることによって、IHコンロの奥に鍋を置くコーナーを設けたのは、使い勝手や機能面でも良かったと思っています。

システムキッチンのレイアウトもユニークですね。
梁があるので天井高が低い分、浅型のターボファンレンジフードで圧迫感のないコンロ周りにされています。
シンク下の収納をオープンにしてゴミ箱スペースにしたり、ボトルラックを入れたり、食洗機を入れたり。またキッチン上の収納も、棚板を渡してオープン収納にするという、全体的に非常に個性的なキッチンレイアウトですが、その分こだわりぬいて設計されたことが伝わってきました。

奥様

ありがとうございます（笑）。我が家は洋服に比べると食器類などは少なかったので、必要な機能や物量をシミュレーションしてこのレイアウトになりました。棚の上はタッパーのような軽いものを収納しています。

そして、LDKの窓周りにもこだわりが。一般的なバーチカル（縦型）ウィンドウスクリーンではなく、レースカーテンとバーチカルウィンドウスクリーンの良いところどりのスマートドレープシェードを採⽤されたのですね。

奥様

そうなんです。このスマートドレープシェードには羽根のスラット生地にレースがついており、角度調節によってブラインドのように羽根が開閉したり、レースカーテンのようなひだ状になったりします。スラットの上がホック式になっていて連結しているのですが、ショールームに行って、これだ！と惚れ込んで購入しました。

ご主人

実はこれを買おうと思ってショールームに見に行ったのではなく、ハニカムスクリーンを見に行ったショールームで偶然見て採⽤したんです。

偶然とはいえ、素敵なアイデアとの出会いがあったのですね。入念なシミュレーションやショールーム見学から、S様仕様の工夫がたくさん生まれたリノベーションだったことがよくわかりますね。

ロケーションの良い中古マンションの角部屋を購入。住んでみて課題を改善するリノベーションへ

間取りも含め、細部に至るまでお二人の暮らしへの想いやこだわりが伝わってきます。このお家は購入された時にリノベーション済みだったと伺っておりますが、マンション購入後、しばらくお住みになってから今回のリノベーションにいたった経緯を教えてください。

ご主人

この物件は、ロケーションが良かったんです。仕事やプライベートでもアクセシビリティ良好なこの地域で家探しをしていた時に偶然見つけた家でした。駅からも近く、低層階であるのに周辺環境が良くて見晴らしが良く、しかも風通しの良い角部屋で。

確かに購入した時は中古ということもあり所々リノベーションがされていましたが、床の色が濃くて埃が目立ったり、玄関周りが暗かったり、収納ボリュームに課題があったり。
住む分には大きな問題があるわけではなかったので、とりあえず住んでみて、ゆくゆくは自分達の満足いくようなリノベーションができたら・・と、購入時から考えていました。

新築の⼾建てやマンションを購入という選択肢は検討されなかったのでしょうか？

ご主人

都心のこのロケーションで新築となると非常に高額ですし、新築だからといってさほど間取りも自分達に合わせた良いものとは限らない。元あるものをリノベーションした方が良いと判断しました。

ロケーションは重要なポイントですものね。リノベーションのパートナーとして駿河屋を選んだきっかけを教えてください。

奥様

駿河屋はここからとても近いので、散歩の時に空まめの木を見かけて「なんだろう？」って気になっていたのが最初のきっかけです。調べてみたら、工務店でリノベーションもやっていることを知り、ゆくゆくはリノベーションしたいねという話が出ていたので、リノベーションをするなら駿河屋がいいねと話していました。

あともう一つ、これも偶然なのですが、通っているヨガ教室のリノベーションも駿河屋が担当していたんですね。
ヨガ教室を探していた際、天然杉の床を使ったスタジオというのをホームページで見て、へぇすごくいいなぁと思って興味を抱きまして。実際に、スタジオの床の杉の香りや足触りのやわらかさや暖かさに感動して、無垢の床って素敵だなと思っていたところ、施工が駿河屋だったと知り、リノベーションを頼むなら駿河屋にしよう、と。

ありがとうございます！確かに杉の床はやわらかいので、ヨガでゴロンと寝転がった時にとても気持ちよかったのは想像できます（笑）。

奥様

私は決断が早い性格でして、第一印象で決めてしまうことが多いんですね。
今回、リノベーションを決断する前に駿河屋のオープンハウスにも行きました。ドアを開けて入った瞬間の木の床の香りにホッとして、ああやっぱり自然素材の家はいいなぁと。
良さを実感した上で駿河屋でのリノベーションを決断したので、迷いはなかったです。

S 様邸のリノベーションを成功させた秘訣とは

S様は、今回リノベーションで思い切った間取りの変更や数々のアイデアを実現されておられますが、こうしたアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか？

奥様

一つは、以前行った私の実家のリフォーム体験ですね。⺟が主体になっての工事でしたが、私も家事をやっていたので、ここはこういうスタイルだと掃除が大変だなぁとか、こういう家事動線が使いやすいなぁとか、収納はこういうふうに使いたい・・という視点でアンテナを張り巡らせていたことが役に立ちましたね。

ご主人

ピンタレストやインスタグラムも随分とチェックしましたよ。これ採⽤したいなと思うものは打ち合わせで画像を見せながら伝えていきましたし、各商品のショールームに行って、実際の使い勝手や色合いなども確認した上で購入を決めたりもしました。
設計士に“こうしたい”、とか“こういうイメージ”で、という要望をビジュアルで伝えたことで、より具体的に要望を伝えられて形にできたと思います。

間取りを見ても、収納のスペースには強いこだわりを感じます。特に収納⽤の納⼾は約４畳弱、と、マンションの一部屋に相当するような広い空間を作られていますね。

奥様

我が家は⾐服や物の物量がとても多く、収納をなんとかしたいというのはリノベーションの大きな課題でした。もともとこの大きさの納⼾が欲しいと要望していたわけではなく、物量や収納のシミュレーションを重ねた結果、最終的にこのサイズに落ち着いたんです。

今すぐ使わない使⽤中の家電などの空き箱はそのまま取っておきたいタイプなのですが、そのスペースもシミュレーションの中で確保し、全てきれいにおさまって満足しています。ただ収納するスペースとしてだけでなく、洗濯物のアイロンがけや着物の着付けなども行える便利なスペースとして活⽤しています。

ご主人

この収納スペースは贅沢ですよね。基本的に各部屋に収納スペースを設けていないので、このスペースに集約させることで物の管理もしやすいです。

最後に、これから駿河屋で家作りを検討されているお客様たちに、成功する家づくりについてアドバイスをお願いします。

ご主人

こうしたい、という思いを最初に設計士に伝えることが大事ですね。「やりたいことはこうです」と伝えると、プロがその思いを汲み取って形にして提案してくれるので。
たとえば、我が家も、最初「お風呂を窓付きにしたい、大きくしたい」という要望を伝えたんです。実際にはマンションだとある程度のサイズが決まってしまうため実現はできなかったのですが、伝えることによって、できない理由も納得できましたし、また別の提案をいただくこともできました。

奥様

設計士から提案いただいたものがしっくりくるものが多かったので、迷うことなく即判断できました。我が家の場合は、自分達の“こうしたい”をベースに間取りが設計されていったので、リノベーションが成功したのだと思います。

ご主人

あとは、オープンハウスなどの体験会や見学できる機会は逃さないで行った方が良いです。実際にその空間で体験して得られる情報の方がホームページの情報よりも確実ですし、質感も確かめられるのでオススメです。

ありがとうございます。S様の貴重な体験は、後に続く皆様のお役に立つと思います。

リノベーションされた後、実際のお住まいのご感想は？と伺ったら、ご夫婦そろって「想像以上に良い家ができた。やりたいことはやりきったので、大満足して住んでいます！」と笑うS様ご夫婦。
まるでメーカーのカタログに出てきそうなこだわりポイントの数々、我が家にもそのアイデアを取り入れてみたい！と逆に勉強になったひと時でした。
S様、ありがとうございました。

自然素材の住宅についてもっと知りたい方はこちら