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化学物質過敏症の方の自然素材で防音室を作る方法

RELEASE:2015.12.14     UPDATE:2016/12/07
CATEGORY:ブログ, 社長ブログ, 自然素材
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化学物質過敏症の方でも

防音室が必要なお仕事の方がおられます。

 

私たちはボイストレーニングスタジオや

行政から学校の音楽室の工事など

させて頂いた関係で

防音室をつくる機会もあります。

 

今日も防音室を希望される方のご相談がありました。

具体的には防音室の施工方法をどのようにして

合板やビニールなどの新建材を使わずして

自然素材で施工したらよいかお話ししました。

 

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防音工事

防音工事

 

防音工事は現在から何db(デシベル)

下げるのかということが目安になります。

 

db(デシベル)とは音の大きさを表す単位です。

このdb(デシベル)を下げる為に

防音工事をするのですが

 

たとえばピアノ演奏で90db出ている音を

昼の郊外の住宅地と同じ40db程度に

抑える為の防音工事を希望される場合には

約50db下げる為の防音工事が

必要になるということです。

 

主には、部屋の中に防音をするための

部屋を新たに作ることになります。

 

一般的な防音工事

一般的な防音工事

 

一般的な住宅内部の依頼に対して

防音工事を行う場合には

やはり何db(デシベル)下げる必要があるか

ということが重要になってくるために

その目安が明確なメーカーで販売されている

新建材を使うことが多くなります。

 

具体的には防音シートを貼って

遮音ボードの何ミリを何枚貼って

天井はどうして、床はこうして等々

 

メーカーが決めている素材を

仕様書通り施工すれば望む遮音性能が

発揮されて、具体的に

「何db下がる」

ということが事前に保証されるのです。

 

しかし、新建材と呼ばれる

合板やビニールや接着剤を使うことが出来ない

化学物質過敏症の方の場合には

こうした施工は出来ません。

 

化学物質過敏症の方の防音工事

化学物質過敏症の方の防音工事

 

合板やビニールクロスなどの新建材は

使うことが出来ないので

そうしたものを使わない施工が前提です。

 

下地は金属の間柱(LGS)

下地材はLGSと呼ばれる金属で出来た

柱材を使います。

スチールは化学物質を放出しませんので

金属を使うこととなります。

 

遮音材は羊毛等

遮音材はグラスウールやスタイロフォームなどは

使用することが出来ません。

なので、羊毛やパーフェクトウォール等のもので

香りをかいで問題ないものを選択します。

 

ボード類

ボード類は石膏ボードを使用します。

石膏ボードは紙と石膏の間も

接着剤等は一切使われていないので

無臭です。

今まで石膏ボードがダメという

化学物質過敏症の方はおりません。

 

土間

床は鉄筋コンクリートを使用します

下地には合板は使用しません。

針葉樹が大丈夫な方は

杉の荒板などを下地に使用します。

 

固定

固定はビスやタッカーなど

金属製のもので固定します。

 

接着剤

接着が必要な箇所はニカワや

天然系接着剤を一つ一つ

乾燥状態にして香りの確認をし

選択していきます。

 

下地

下地にパテやシーラーを必要とする

塗り壁や壁紙等は使用できません。

床と同じ材料の板を貼るので

下地処理は必要ありません。

 

仕上げ

杉、檜などの針葉樹が苦手であれば

広葉樹の乾燥度を上げたもので

確認をします。

木材の使用が出来ない場合には

裏打ちも天然素材のウールの

カーペットを使用することもありますが

たいがいは木材の乾燥度を上げれば

問題ありません。

 

扉は建材メーカーの扉は

塩ビシートや合板を使っているので

使用することが出来ません。

音楽室等で使っている

金属製の防音扉を製作します。

 

換気

ロスナイを使用しますが

ロスナイでは効率的な換気が出来ません。

不足を感じた場合には台数を増やすか

スタジオ等で使用する防音換気の施工を行います。

 

コストを抑えたい場合には

通常の換気ダクトを配管して消音器を自作します。

消音器はバイクのマフラーの原理で

簡単に作ることが可能です。

 

 

火災報知器

必ず火災報知器を設置してください。

 

試験的にモデルを作る

試験的にモデルを作る

 

一旦、仕様を決めてから試験的に

モデルをつくることもあります。

頭が入る程度のモデルを作り

乾燥させた後に実際に

頭を入れて香り等を確認します。

 

遮音性能が足りない場合

遮音性能が足りない場合

 

メーカーの素材を使用せずに自然素材だけで

施工を行う為に何db下がるかのお約束が出来ません。

 

なので想定の仕様で工事を行い

仕上げ工事を行う前に防音室で

音だしのテストを行います。

 

そして防音性能が不足していると感じた場合には

厚い石膏ボードを内部から重ね貼りをします。

 

その石膏ボードの厚みを厚くしていけば

単純に防音性能が上がりますが

これはドラム等の重低音には

あまり効果はありません。

 

しかし、ドラムなどの重低音を出す楽器以外では

最後の防音性能を調整するほうほうとして

効果的です。

 

工事金額の算出などには

当初の仕様での工事金額と

増し張りを行った場合の工事金額の

両方を把握しておけば

万が一の場合の予算感も掴みながら

工事を依頼することが可能なので安心できます。

 

基本的にカラオケボックスなどは

石膏ボードをどれだけ重ね張りするかで

防音性能を高めています。

 

今日の「わかった!」

今日の「わかった!」

 

防音室はメーカーで出している新建材を

使用することで明確にdbを下げることが出来ます。

 

しかし化学物質過敏症の方は

そうした建材を仕様することが出来ません。

 

なので、施工方法はそのままで素材を変えて

工事を行いますが、期待した防音性能を

間違い無く保証することは出来ません。

 

ですので、最終的には仕上げ工事をやる前に

防音テストを行い、不足を感じたら

石膏ボードの重ね貼りを内側から行い

防音性能をアップさせていきます。

 

防音性能がオッケーであれば

内部の仕上げ工事を行いますが

素材についてはひとつひとつ

化学物質過敏症の依頼者に

確認をしながら決定していくことが重要です。

 

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<編集後記>

先日はうちのカミサンが娘とイケメンダンスユニットの

ライブにでかけてしまったので

僕がハナを散歩させに行きましたが、

 

なにかがいつもと違うようで

途中から一歩も動かなくなってしまいました!

 

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僕はこのあと水泳教室の予定があったので

最後は中型犬を抱っこして帰るという事態に。

どっちが散歩させられてんだか・・・・。

 

でも、カミサンと娘はイケメンダンスユニットのライブで

ストレス発散できたようで良かったです。

 

 

 

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