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日本の畳の歴史と現状「畳はそもそも何なのか」

RELEASE:2015.08.12     UPDATE:2016/12/07
CATEGORY:ブログ, 健康, 社長ブログ, 自然素材
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皆さんの家に和室はありますか?

最近は和室の無い家が増えたといいますが、

そうした方々も、実家に帰省したとき

両親に挨拶して、荷物を置いて、和室に大の字に寝転び

 

「あ~!やっぱ和室っていいよなぁ~」

 

なんて感じてしまうこともあるかもしれません。

 

その感覚は、決して間違いではなく

様々な研究によって、理由が明らかにされています。

 

今日から全6回にわたり、畳研究の第一人者

北九州私立大学の森田洋教授の講演を聴いてきたときの話しを

こちらで皆さんにお話ししようと思います。

 

第1回の今日は、日本の畳の歴史と現状をお話しします。

 

SAMSUNG

熊本八代のイ草農家、平川さん宅で作業を手伝う僕 
笑顔の僕ですが酷暑の刈り取り作業は想像を超える重労働です。

そもそも畳とは

そもそも畳とは

 

畳とは表面を覆う畳表である「イ草」と

中の芯材である、藁床(わらどこ)で形成されています。

 

この「イ草」ですが、学名を「ジュンカス」と言い

ラテン語では「結ぶ」という意味だそうです。

イ草の細長い形が、昔から様々なものを結んできた

そんなことが想像出来る名前なんですね。

 

このイ草ですが、世界各国で230種類程度あり

日本全国では30種類以上あります。

 

ごく普通に自生しており、

通常、植物は酸性の土壌だと枯れてしまうのですが

イ草は酸性の土壌にとても強い植物です。

 

また湿度の高い地域で育ちやすく

塩分を好む性質があり、干拓地を使用して

栽培されてきました。

 

原産国はインドで、シルクロードから朝鮮半島を渡って

日本に入ってきました。

もともとは薬草として入って来たと言われています。

 

中国でイ草の活用を調べると

薬草としての文献が沢山出て来るとおっしゃってました。

膀胱炎や尿道炎、むくみ、不眠症、切傷、出血、打撲

黒焼きは子供の夜泣きに利くと書かれています。

 

IMG_2735

 

古くは奈良時代から使われていると言われていますが

一番古い資料が奈良時代からしかないため、

もしかしたらそれ以上に古い歴史があるかもしれません。

 

住宅における畳の歴史

住宅における畳の歴史

 

IMG_0314

 

最古の畳は奈良時代の

「御床畳」(ごしょうのたたみ)と呼ばれる

木で出来た台にの上に置かれた畳です。

現在は奈良の正倉院に保管されています。

 

今の畳の形になったのは平安時代からです。

畳床(藁)の上に畳表(イ草)を巻いたもので

座具や寝具として使われていました。

 

身分の高い人しか使うことが許されず

位によって畳の大きさや縁の色や柄が決まっていましたので

権力の象徴とも言えたのでしょう。

 

現代のように床一面に敷かれるようになったのは

鎌倉時代から室町時代(800年前くらい)です。

書院づくりという建築様式が広まり

床全体を畳にすることが広まりました。

 

江戸時代

イ草は行燈(あんどん)の芯に使われていました。

中がスポンジ状なので油の吸い込みが良かったのがその理由で

灯心草とも言われていて、灯心売りという業者もいたようです。

 

一般庶民の家庭に普及しはじめたのは、

江戸時代後期、約300年前と言われています。

 

明治時代

農村部にも畳が普及するようになりました。

なんと河川の氾濫時に、村の家の畳を堤防として使ったりした村もあり

現代でもなごりが残っています。

 

(畳堤)

増水したら畳を家から持って来て溝にはめて

水分を含んだ畳が防波堤になります。

 

岐阜県 長良川

兵庫県 たつの市 揖保川

宮崎県 延岡市 嘉瀬川

 

畳堤を守る会

 

なぜ畳は減ったのか

なぜ畳は減ったのか

 

イ草の栽培の2013年のデータは以下の通りです。

 

1位 熊本県 96.5%

2位 福岡県 JAの経済連が撤退 今後衰退

3位 沖縄県 高知県 広島県 岡山県

 

ピークは70年代の1万ヘクタールでしたが

90年代から激減していきます。

 

IMG_0344

 

激減の理由は中国での栽培面積が増えたからです。

しかし中国自体もこの10年くらいで激減してきています。

原因は和室がどんどん減っていることだと言われています。

 

現在はビニールの畳表なども多く普及してきています。

また和紙を使った和紙表なども普及してきました。

和紙表はイメージがよさそうに感じますが

ビニールでコーティングしているので、

ビニールの畳表と変わりません。

 

サラサラした温かい足触りは

天然のイ草ならではの心地よさです。

 

畳イグサの機能性

畳イグサの機能性

 

化学表と呼ばれるビニール畳や

和紙表などでは決してできない

イ草の素晴らしい機能とは何でしょうか。

 

イ草の効能

落ち着く リラックスできる

 

リラックス効果

色 黄緑、安心感を与える色と言われています。

足下 体感温度が下がるのでリラックスできる。

香り 香りでリラックスできる。

 

香り

バニラ、紅茶、すみれ、ラズベリー、薔薇 などの香りが混ざり

イ草の香りになっている。

 

具体的物質

森林浴の香り成分であるフィトンチッドが一番多く

20%を占めています。(木材と同じ)

 

和室は森林浴と同じ

色の面でも香りの面でも、

和室は森林浴と共通点がとても多いと言われています。

 

まとめ

まとめ

イ草はそもそも、薬草として使われていたものを

日本の生活様式に合わせる形で

敷物に変化して行ったんですね。

 

そう考えると、和室の床全部が薬草

そして、薬草の上に寝転ぶ

という行為は、なんとなく身体にも良さそうですし

睡眠の質が良くなるのは理にかなっているかもしれません。

 

次回は抗菌効果などについてお話しします。

 

※北九州私立大学の森田洋教授の講演をもとにしております。

 

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<編集後記>

 

山を降りてきたら必ずトンカツかカツカレーを食べます。

カツカレーにはソースは必須アイテムです。

 

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

カツはヒレだとちょっと軟弱な感じがするので

かならずロースを選びます。

理由はただたんに、ロースの方が硬派だと思うからです・・・。

g数が二種類あると、大きい方を選びます。
なにか挑戦状のように見えてしまうからです・・・。

 

 

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