テーブルを作りたい!とご依頼を頂くと
まずは僕の大好きな南会津の森をみて頂き
そこで育った木から選んで頂くことが多いです。
駿河屋の宿泊体感型モデルルーム「空まめに木」で
木の蒸留会を開催してくださっている鷺島さんも
テーブルをつくりたい!とおっしゃって下さったので
南会津を訪れて森を見て、製材所を見て
そしてテーブルに使う木を選んで頂きました。
鷺島さんの選んだ木はカバノキで
近々、そのカバノキのカンナ屑をつかって
蒸留会を6/29に開催する予定ですので
今日はカバノキについて
お話ししたいと思います。
カバノキの種類
日本で知られるカバノキに属する木は
ハンノキやクマシデ属を入れると27種類
くらいになりますが、
カバと名のつくものだけ、
そのなかで比較的知られているものとすると
シラカバ、ダケカンバ、オノオレカンバ、ウダイカンバ
といったところでしょうか。
ウダイカンバは、北海道ではマカバなどとも言われ
カバノキの種類の中でも25m程度まで
大きくなるもので、家具や建築資材などにも
使われます。
シラカバは平地に群生することが多く
避暑地のドライブで見かけることが多いです。
ダケカンバは尾根に多く生えていて
登山で標高があがると現れる木です。
ウダイカンバ(マカバ)は斜面の下部に
群生しているのをみかけます。
共通して言えるのは「群生」する特徴がある
ということです。
カバノキの群生
カバノキは陽樹です。
陽樹(ようじゅ、intolerant tree、sun tree)とは、生育に最低限必要な光合成量が比較的多いタイプの樹木のこと。 対立する語として陰樹がある。
(wiki)
陽樹とはようするに明るい森林に育つ木
ということです。
なので、山火事のあとの明るい自然の中に
最初に増え始める木です。
しかし、森林が変化していく過程で
他の木に追い越されていくために
日当たりが悪くなり
木としては極端に大木に育ったりしません。
シラカバなどは特に寿命が身近く
80年程度だと言われています。
陽樹の種類としてはクリやコナラ、ハンノキ
ミズキ、クロマツ、クヌギ、アカマツなどもあります。
葉っぱの開き方で身を守る
カバノキは順次開葉型です。
順次開型とはなんでしょうか。
日本には多くの森林があって
春は新緑、秋は紅葉と
四季折々の様相で楽しませてくれますが
こうした木はどのように葉を広げているか
ご存じですか?
実は、一斉開葉型と順次開葉型
というのが木にはあって、
葉っぱの開きかたが違うのです。
カバノキは順次開葉型で
春から秋にかけて葉を順次広げていきます。
木の天敵には虫がいますが
葉を食べる虫も天敵の1つです。
この虫から自分の身を守るために
木はフェノール類の濃度を高めますが
すべての葉で濃度を高めるのは
効率的ではないために、
食葉昆虫の増える春と秋に
フェノール類の濃度を高める木があり
ウダイカンバ(マカンバ)は
春先の葉はあまり成長と関係ないので
その時期はフェノール類を高めずに
初夏に開く葉でフェノール類を高め
自ら身を守る方法をとっていることが
最近の研究でわかってきています。
ん~スゴイ!
カバノキの用途
カバノキは樹皮が特徴的な木なので
樹皮の味をそのまま生かした小物などに
使うのが多いようです。
木目などは桜や楢のほうが人気ですが
僕は艶や色合いなどから、
美しさはまた別もののように感じています。
赤身と白太の色合いがハッキリしているので
杉の源平のような風合いで使うなら
杉よりも上品な感じを受けると思いますので
床材として使っても良い材料だと思います。
身近なところで、シラカバなどは
アイスクリームの木のスプーンや割り箸、爪楊枝、
ウダイカンバ(マカバ)は
楽器でいうとピアノのハンマーシャンク
などにも使われているようです。
また、北海道ではおが屑を使って
マイタケやナメコの菌床として使用しているようです。
樹皮は薄くペラペラと剥けた状態を
見たことある方もいると思いますが
油分がとても多く、山でのたき付けには
とても重宝します。
それは日本だけにもとどまらず
世界中で、松明(たいまつ)などにも
使われています。
油分が多いため、水を通さない特性があるので
ヨーロッパなどでは、屋根に樹皮を葺くことも
あるのだそうです。
カバノキの中でも白樺は樹液が多く
幹をキズつけるとしたたち落ちるほどで
シロップや煮詰めて白樺糖、おかし、
樹液100%のお酒もあるそうです。
糖質やアミノ酸、リンゴ酸、ミネラルが
豊富に含まれており
便秘や痛風の改善や
胃や腸を整える効果も言われており
キシリトールの原料としても知られているので
虫歯予防も期待できそうです。
シラカバアレルギー
北海道などでは杉やヒノキのアレルギーは
ほとんど無いと言われていますが
シラカバの花粉症がみられ、
患者も増えているようです。
症状は杉やヒノキの花粉症と同じく
鼻水、目のかゆみ、クシャミなどですが
一部、口腔アレルギーをおこす人も
いるそうです。
杉やヒノキは戦後に大量に植えたから
アレルギーで悩まされていると思いがちですが
天然林のシラカバによるアレルギー症状を考えると
多くの花粉の飛散も原因の1つですが
私達人間の生活の変化も要因の
1つであると言えることがわかります。
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
<編集後記>
鷺島さんが過去に「空まめの木」で開催した
木の蒸留会をブログに書いたのがコチラです。
姫子松にはネロリが含まれているので
女性のホルモンを安定させる働きが期待できると言われています。
今度はマカバでの蒸留会
シラカバなどは樹液が有名でお酒も造れるほどですし
キシリトールの原料なので、同じカバの仲間として楽しみです!
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
記事が気に入ったら是非シェア宜しくお願い致します!(^_^)/
東京 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市
千葉 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市
埼玉 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区
神奈川 川崎市
東京 : | 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市 |
---|---|
千葉 : | 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市 |
埼玉 : | 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区 |
神奈川 : | 川崎市 |