越前和紙の魅力を探りに
いつか福井に行きたい!
そう念じてたらなんと、
越前和紙で有名な「株式会社 丸和」の
専務と知り合ってしまいました。
ご縁は社会人大学院大学の集まりで
名刺交換をさせて頂いたところ
「株式会社 丸和」の専務さんで
ビックリしました。
越前和紙は日本で最初の紙幣に使われたり
公式文書や証券・証書などにも使われている
まさに「紙の王」です。
越前和紙(えちぜんわし)は、福井県の嶺北地方で製造される和紙である
越前和紙の始まりについてははっきりしていないが、全国でも例のない紙漉きの紙祖神「川上御前」の伝説(約1500年前)がある。 鎌倉時代には大滝寺の保護下に紙座(組合)が設けられた。
室町時代から江戸時代にかけ、「越前奉書」や「越前鳥の子紙」は公家・武士階級の公用紙として重用され、全国に広まった。 江戸時代に産地を支配した福井藩は越前和紙を藩の専売として利益をあげるとともに、技術の保護や生産の指導を行っていた。 寛文5年(1665年)には越前奉書に「御上天下一」の印を使用することが許可され、正徳2年(1712年)の「和漢三才図会」では「越前鳥の子紙が紙の王にふさわしい紙」と評されている
カニの美味しい時期に
どうせ行くなら美味しい時期がいい!
ということで、専務に「何月に伺ったら良いですか!?」
と聞くと、
「観光客は越前カニを食べに来るけど
”ズボガニ”のほうが美味い2月中旬に来なさい」
とのこと。
早速、スケジュールに入れました。
越前蕎麦
行きは名古屋経由の西回りにしました。
東海道新幹線ひかりで米原乗り換え
北陸線しらさぎで武生に到着
専務と挨拶を交わし
まずは越前蕎麦をということで
連れて行ってもらったお店がこちら。
「森六」
週末は混雑して入れないとのこと
おろし蕎麦と、ざるをそれぞれ頂きました。
おろしの辛みが僅かに辛く、僕には丁度良い
蕎麦の太さも太いのにボソボソ感は全くなく
歯ごたえも丁度よくて、蕎麦の香りがしっかりしてて美味しい!
続いて「ざる」です。
おろし蕎麦よりも細く切ってあり
のどごしが心地よい感じ。
そして「つゆ」は鰹の存在感がスゴイ!
しっかり重厚で甘すぎず辛すぎず
関東のそばつゆが薄く感じます。
地方に出かけるときは地元の方に
案内して頂くのがなによりですね~・・・。
機械漉き工場へ
まず最初に案内して頂いたのは、
機械で和紙を漉く、「機械漉き」の工場です。
和紙の壁紙を製造しているということですが
実は出荷先は全てヨーロッパやアメリカだそう。
こちらの社長はとても研究熱心な七代目だんでした。
お互い、言葉にださずとも老舗暖簾の継承で
心が通じた感がありました。
残念ながら撮影は一切禁止。
現代の機械をつかった紙漉工場の見学では
私が見た中では最大規模でした。
細かい工夫でつねに開発、改善をしていかないと
市場の変化についていけないという社長の言葉は
どこの物作りの現場でも一緒なんだと痛感するとともに
私自身の仕事でも日々勉強と進化が大切だと感じました。
手漉和紙工房へ
つづいて手漉きを行っている工房へ
案内して頂きました。
紙漉には良質の水がなければ出来ません。
ここらへん一体は良質のわき水が出るそうです。
これは工房内の湧き水槽
越前和紙の特徴は、大きな漉き板を二人で使い
大判の紙を漉くことも1つの特徴ですが
実はこの作業、男性では根を上げる過酷な作業です。
紙漉は「つなぎ」として使う「トロロアオイ」の粘性が
温度が上がることで下がってしまうので
真冬でも水での作業となります。
こうした冷たい作業には、どうしても男性ではできず
女性が紙漉をするのだそうです。
息のぴったり合った女性が、無言でひたすら紙を漉いています。
気迫のこもった作業で近寄れず・・・。
手前は漉き終わった紙を重ねている(糸一本を端に通してある)
運良く、手漉きで「絵」を入れている作業に遭遇しました。
型を入れて染料を流す
ふすま紙で「絵柄」の入ったものがありますよね。
現代では印刷物がほとんどですが
当然、昔ながらの手漉きでは、
絵柄も手漉きの行程の中で行っていきます。
雲海に浮かぶ山を表す金型を入れて
染料を入れていきます。
最後に金箔を散らして完成。
一枚あたりの時間は、
漉いて絵柄を付ける作業で15分程度でしょうか。
型はあっても、手作業ですので
絵柄のグラデーションはそのつど変わってきます。
塵選(よ)り
こちらは塵選(より)という作業。
越前和紙の材料は
楮(こうぞ)
三椏(みつまた)
雁皮(がんぴ)
を使います。
すべて木の皮を煮立てて使いますが
その後に、ゴミや不純物を手作業で取り除く作業
それが塵選(より)です。
和紙をつくる行程で一番時間がかかる
手を抜くとすぐに品質に影響する大事な部分。
紙を漉く作業は、塵選(より)に費やす時間に
比べたらほんの一瞬です。
実はこの工房はすごい!
何を創っているかわかりますか?
実は和紙で照明器具をつくっているのだそうです。
つくっている数も尋常じゃないくらい。
日本人なら誰でもしっている企業の社長の邸宅用らしいです。
その他にも和紙をつかった様々なものを
拝見させて頂きました。
沢山のサンプルを拝見しましたが
主に商店建築に使われるような照明関係と
デパートなどの吹き抜けに展示する大型装飾など
住宅建築の世界からはかなり離れた作品ばかりです。
どれも手漉きとは思えないクオリティーで驚きました。
しかし私が一番気に入ったのはこちら。
手漉きの風合いがしっかりと現れていながら
絵的にも古くさくなくかわいらしい!
なんと、社長のお母さんの図柄を採用したそうです。
和室が少し味気なく感じたら
これくらい大胆な柄のふすま紙も良いと思います。
見れば観るほど手のぬくもりの伝わる
手漉き和紙の風合いがとても出ていて
写真ではお伝えできないのが残念です。
この柄は有名ホテルや邸宅にかなり使って頂いたと
おっしゃってるのも納得ですね。
この図柄とクオリティーに、
越前和紙の魅力にすっかり、はまってしまいました。
越前和紙の魅力
日本の三大和紙の産地と言えば
土佐(高知)と美濃(岐阜)と越前(福井)
その中で、どの産地の和紙がいいかと聞かれても
産地では全く答えられません。
それは時代の変化とともに
それぞれが変わってきたからです。
しかし、今回拝見した工房の和紙は
素材にこだわり、昔ながらの行程をじっくりかけて
職人の腕で創っているという印象を強く受けました。
また、歴史にあぐらをかくこともなく
新たなデザインや技法に挑戦していく姿は
是非とも住宅の素材としても関わらせて頂きたい
そんな気持ちに素直になれました。
これから現地と話しをしながら
少しずつ良い物を皆様にお届けしていこうと思いますので
楽しみにしていてください。
次回は越前訪問番外編ブログを書きます。
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<編集後記>
今日は先日完成、OPENした「いちまるカフェ」で
相談会を開催しています。
全ての時間帯にご予約を頂きありがとうございます!
このカフェは地元墨田区で、長い間銭湯を営んでいた場所が
再開発地域になり、高層マンションとなった1Fに
カフェとして生まれ変わったお店です。
なので「いちまるカフェ」の「いちまる」は
「1010」⇒せんとう⇒銭湯
なんですね~ うまいネーミング
お店の各所には以前の銭湯で使われていた素材を
ちりばめたお店となっております。
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
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