毎回好評な木の蒸留会。
講師はアロマなどの造詣の深い
鷺島広子さん。
次回は「朴木」(ほおのき)を予定しておりますので
今日は「朴木」(ほおのき)についてお話しします。
「朴木」と言うと皆さん何を思い浮かべるでしょうか。
やはり「朴葉焼き」ではないでしょうか。
朴葉焼きは飛騨高山の郷土料理として有名ですね。
しかし、朴木は岐阜県にしか無い木ではありません。
北海道にも沖縄にも、全国各地で見られる木です。
木材としては心材と辺材、つまり赤身と白太と言われる
部分がハッキリでないものもあったり無かったりします。
くすんだ緑と薄い灰色のような色合いで、特徴的です。
成長が早く、直径は1m、高さは30mにも成長し
堅い割に加工性、仕上がり共に良く
狂いや割れが少ないことから
用途としては刀のさやに使ったり、
下駄の歯としてはケヤキや樫とともに有名です。
その他としては家具は当然として、
ピアノやオルガンの鍵盤や製図板などにも用いられました。
葉や花
初夏の森を歩いていると希に甘い香りがすることがあります。
フルーツを思わせる香りは甘いミルク系の
オレンジの香りのようだと言う人もいます。
葉は30㎝から45㎝まで大きくなるので
落葉の時期は山でもすぐに気づくことが出来ます。
花も巨大で15㎝はゆうにある大きさで
おおぶりの葉の中心に咲く花は
まるで蓮の花のようなイメージです。
料理としての朴葉
飛騨高山の朴葉焼きや朴葉味噌などが有名ですが
ネギや椎茸などに山菜を味噌にからめたものですが、
朴木の葉を乾燥させて焼いた物で
香ばしい香りは食欲をそそります。
この朴葉焼き用の干し葉は、
秋口に落葉した葉を拾って3日程度、塩水に浸けて
陰干ししながら乾かし保存するのだそうです。
それともう一つ
朴葉の青葉を使う朴葉寿司も有名です。
これは岐阜の駅弁などでもあります。
酢飯に椎茸や稚鮎などを乗せ、錦糸卵を散らした物
その他家庭毎にいろいろな味があるようです。
焼き鮭を酢飯にほぐしてまぶしたり
最近ではシーチキンを使う家庭もあるとか
朴葉で包めば具はなんでもありのようです。
朴葉には食中毒の原因の1つである
黄色ブドウ糖菌に対して抗菌作用があるので
昔から寿司やご飯、餅などを包むのに
よく使われてきました。
僕は沢登りもやるのですが
沢登りの最中のお昼ご飯は蕎麦やそうめんが定番。
ゆでた麺を沢の水でキリッと締めて
朴葉を並べて真ん中に、山盛りにして
仲間と食べる蕎麦やそうめんは格別です。
薬草としての朴葉
朴木は樹皮が厚いので厚朴(こうぼく)とも言われます。
日本最古の医学書と言われる
平安時代の「医心方」(いしんぼう)にも厚朴が記されているほど
古くから薬草として親しまれてきたものでした。
厚朴は、不安神経症を主訴とする柴朴湯、半夏厚朴湯、胃部疾患を主訴とする潤腸湯、胃苓湯、平胃散などに配合される生薬です。
厚朴の適応は、胸腹部の膨満感などを主とする消化器疾患と、不安神経症などを含めた広義の精神神経疾患とに大別できます。
リグナン成分は、水侵ストレス潰瘍に対する治癒効果(抗潰瘍作用)、中枢性胃液分泌抑制作用、胃粘膜保護作用、鎮吐作用、抗菌作用などの消化器疾患への作用が知られています。
また、鎮静作用、筋弛緩作用などの中枢神経疾患への作用も知られています。厚朴エキスには、抗痙攣作用の報告例もあります。
最近の研究では、マウスに対する柴朴湯、半夏厚朴湯の抗不安作用が報告されています。
この作用の活性成分はホーノキオールであり、厚朴を抜いた方剤では作用は認められず、厚朴中のホーノキオールが用量依存的に関与していることが確認されています。
樹皮に成分があり、腹痛や下痢、胃腸疾患
風邪や咳止めなどに服用されていたそうです。
果実を煎じて胃の薬としたり、葉っぱを黒焼きにしたものを酢で練り
リュウマチの幹部に湿布すると良いとも言われます。
樹皮の採取方法は、樹皮を剥ぎやすい夏場に採取して
水洗いしたあとに十分に乾燥させて粗く刻んで完成です。
その他の用途
朴木はかかとの垢すりに良いという商品があります。
最初の2、3回は黒くなるそうですが、
その後は黒くならないらしいです。
刃物の錆び落としにも良いようです。
朴木は森を歩いているととても多くみかけます。
日本全国の森林でよく目にするだけに
薬草としての効果もあって
日本人に親しまれてきた木なんですね。
5月には東京の朴の花が咲くころですので
公園などで見かけたら、花の香りをかいでみてください。
関連ブログ
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
<編集後記>
赤身の部分が淡いグリーンになっている朴木
蒸留会講師の鷺島さんから
ご依頼があったので輪切りにもしてみました~。
なんかカワイイですね。
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
記事が気に入ったら是非シェア宜しくお願い致します!(^_^)/
東京 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市
千葉 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市
埼玉 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区
神奈川 川崎市
東京 : | 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市 |
---|---|
千葉 : | 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市 |
埼玉 : | 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区 |
神奈川 : | 川崎市 |