冬山は夏山とちがい、特別な技術と知識が必要です。
こうした知識を事前に知っている
もしくはやったことが有るか無いかで
緊急時の生存率が大きく変わります。
また、こうした訓練は一度やって終わりではなく
何年かに一度は必ず行うことをお勧めします。
それは概念が変わってしまうこともあるし
使用する機器の進歩で扱い方が変わるからです。
そうした意味を踏まえて
10年ぶりに雪山ビバーク(緊急野宿)と
雪崩講習会に参加してきました。
目次
雪山でのビバーク(緊急野宿)
雪山で緊急時にビバークする方法はいくつかあります。
雪山では天候の急変や不測の事態に備えて
通常の日程+数日を予備日として計画します。
その為に食料は数日分余分に持っていますが
テントがある場合にはテント適地を見つけ
テントでビバークすれば済みます。
持っているテントが飛ばされてしまうこともあります。
また、テントが設営できないほどの風だったり
テント設営より雪洞のほうが安全な場合
雪洞を掘ります。
雪洞はいくら外が吹雪いていても
中は全く静かですし、テントよりも暖かいです。
風にさらされないので当然ですね。
しかし、一般登山者の踏み抜きや
作成途中の崩壊や一酸化炭素中毒など
注意しなければならないこともいくつかあります。
特に空気穴を作ることは忘れずに行うこと。
つくった後、撤収時には必ず壊し他に迷惑をかけないこと。
日帰りの予定でテントもなく
雪洞を掘る余裕もない場合
持参しているツエルトでビバークします
ツエルトとは、テントのフレームが無く
下もないもの。
つまり、屋根だけの簡易型シートです。
かぶるだけでも使えますし
ストックやピッケルなどを活用して
テントのように自立させることも出来ます。
また、雪洞の入口の蓋としても使えます。
雪崩講習会
雪崩に対することは、前回の講習会のブログを
読んで頂くと、おおよその概要がつかめると思います。
実際に雪崩にあった場合に捜索や
埋没体験や
雪崩が起きやすい状況を判断する「弱層テスト」を学んできました。
雪崩の発生する確率を探る弱層テスト
雪崩の発生は気象条件や地形や気温
また、そこを通過する人的要因や自然条件など
様々な条件が複雑に重なって発生します。
そうしたリスクをなるべく下げる目的で
実際の地層をテストして判断するのが
「弱層テスト」と言われるものです。
簡単に言うと表層雪崩発生の原因である
雪の層から弱層を探して雪崩発生の
可能性を探るというものです。
対象の斜面をスコップの大きさで
高さ1m程度切り出します。
背面に切り口を入れた後
スコップで叩く強さを変化させながら
どこかの層で滑り出すか確認します。
雪が潰れる程度では問題ありませんが
ある層を境にずれるような場合
雪崩の発生が高いということになります
このように層がずれる
雪崩埋没者を探す
雪崩に巻き込まれても、必要な道具を適切に使用すれば
生存確率がとても高くなりますが
なによりも雪崩に遭わないことが一番重要です。
各自が体に装着して電波を発信した状態にします。
誰かが雪崩に巻き込まれたら、
捜索側が受信モードに切り替え
埋没者を探します。
雪崩埋没後15分を越えると
生存確率が一気に下がると言われており
早い捜索の為に訓練が必要です。
昔の機器に比べて格段と扱い安くなっており
機器の進歩とともに講習を受ける必要性を感じました。
ビーコンで埋没者の位置を特定したら
ゾンデ(プローブ)で雪の中の埋没者を探します。
棒には目盛りがついており、埋没深度がわかります。
通常は折りたたまれた状態で携行し
使用するときはワイヤーを引くと一気に棒になります。
軽さを求めて2m足らずのゾンデにすると
埋没者を見つけられません。
多少重くても3m程度のゾンデを購入しましょう。
埋没者を掘り出す為にスコップが必要です。
オモチャのようなスコップではなく
アルミ製のしっかりしたものにしましょう。
二人の山行で相方が雪崩で埋没した場合
ビーコンで捜索し、位置を特定したら
ゾンデで場所を確定、深度を確認し
スコップで掘り出すという作業を一人でやりますが
その為にスコップは肩にかけて移動できるように
このように細工をしておくと便利です。
まとめ
冬山をやっていると、自分の都合ばかり考える人もいます。
たとえば道具を軽くしたいが為に、
短いゾンデや小さなスコップを買う人
自分が埋没したことばかり考えて
捜索能力の低いビーコンなどなど
他者の捜索器具に投資をしない人をみかけます。
こうしたものにはしっかりとお金をかけて
信頼できる道具を持っている人と山に入りたいものですね~。
それと当然ながらスキルを磨く努力は一番大切です。
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<編集後記>
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
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