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珪藻土は産地や加工によって性能が全く違う

壁塗り体験での記念の手形
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皆さんこんにちは。

駿河屋の九代目 一桝です。

 

 

 

住宅の塗り壁材としてかなりメジャーとなった珪藻土。

 

以前メルマガで「珪藻土には種類がある」事をお話ししました。

 

「種類」というのは、「産地」の事と「加工」のことです。

 

 

 

「珪藻土」と一言で言っても、世界でシェアを考えると、アメリカやデンマークが多く

 

日本の珪藻土はごくわずかです。

 

さらには、本州で採れる珪藻土と北海道で採れる珪藻土はそもそも別物なのです。

 

 

 

僕の友人が山形大学の地質系の准教授なのですが、珪藻土に関わる論文をすべて読ませてもらったことがあります。

 

様々な珪藻土に関する論文を読み解くと、調湿効果が高く住宅素材に適しているのは、

 

北海道でも「稚内」で採れる珪藻土が住環境に最も適しているということがわかりました。

 

 

 

本州で採れる珪藻土は主にビールなどの濾過や工事現場などにも使われる、圧倒的に市場の大きい珪藻土で価格も安価なものです。

 

北海道の稚内で採れる珪藻土はメソポア珪藻土と呼ばれ、調湿機能にとても効果が高い穴の大きさをしているのです。

 

この穴の大きさがとても重要で、小さすぎるのは備長炭です。

 

 

 

備長炭は湿度を吸収するのには良いのですが逆に放出することが得意ではありません。

 

なので床下の湿気対策用商品がありますが、あまりオススメできません。

 

 

 

逆に穴が大きすぎるのが本州で採れる珪藻土でマクロポア珪藻土と呼ばれます。

 

穴が大きすぎると吸放湿機能があまり優れていません。

 

世の中の珪藻土のほとんどがこちらの珪藻土を使ったものです。

 

 

 

簡単に説明してもこれだけの内容になる珪藻土ですが

 

さらに、この珪藻土の中には焼成(高温で焼く)させたものも多くあります。

 

 

 

珪藻土でつくられたコースターや足ふきマットなんかもこれにあたります。

 

珪藻土の足ふきマットは中国製だとアスベストが混入しているなど記事が目立ちはじめました。

 

 

 

焼成させる理由としては不純物を無くすためというのが理由の1つです。

 

不純物の多い採掘したままの珪藻土は、焼成(焼く)ことで珪藻土の純度を上げることができます。

 

また色も白く変化しますが、焼成することにより、大事な性能をもたらす多孔質の穴をふさいでしまうなど懸念されています。

 

 

 

逆に焼成(焼いていない)珪藻土は不純物が多いと言われていますが多孔質の穴の性能が高く、調湿効果を高く維持できます。

 

 

僕たちが採用している稚内珪藻土は不純物が少ないため、稚内珪藻土を採掘したまま焼成せずに塗り壁材として使用しています。

 

僕が実際に採掘している現場を毎年訪れて、配合も確認しているものです。

 

 

 

ちょっと難しい話しになりましたが稚内珪藻土は不純物が少なく、そして調湿性能も高いので、

 

へんに焼成などの加工をせずにつかったほうが良い

 

ということです。

 

 

 

ただし、珪藻土自体には「固まる性質が無い」ために、なんらかの方法で固まるようにしなければなりません。

 

その為に、樹脂や接着剤を配合したりする商品もあるので、きちんと調べる事が重要です。

 

自然素材100%といっても「でんぷん」などを多く入れている商品がありますが、加湿しすぎた場合にはカビの発生リスクが高まります。

 

 

 

僕たちの珪藻土は「でんぷん」を最低限に抑えて、珪藻土の粒子の形状を様々に変えることで、

 

土の特性を持たせて固める方法を選んでいます。

 

 

────────────────────────

<編集後記>

 

先月、稚内まではるばる行ってきました!

 

コロナがあったので、数年おとずれることが出来ませんでした。

 

採掘状況も特に変わりなく、安定供給そのものでした。

 

昔は稚内を車で走っていると、ところどころに地層の隆起があって、断層が全て珪藻土が見えるような状態でしたが、そうした部分は少なくなって、草原が広がっている印象です。

 

この稚内珪藻土、厳選素材セミナーに参加された方は調湿実験や吸水実験を見ていただくとビックリされます。

 

稚内でフラっと入った居酒屋は、映画「南極料理人」のモデルになった西村さんが最初に修行したお店でした!

 

 

 

 

 

 

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