皆さんこんにちは。

駿河屋の九代目　一桝です。

「フィトンチッド」という言葉、耳にしたことはありますか？

これは植物から揮発される成分で、殺菌、防虫、抗酸化、リラックスなどの作用があります。

詳しく知りたい方は僕のブログ

https://surugaya-life.jp/blog/fitonchitto_chemical/

を読んでみてください。

さて、フィトンチッドはヒノキ、ヒバ、杉、松などの針葉樹から多く放出されます。

こうした針葉樹はダニやシロアリを寄せ付けにくいとされていますが、

これはフィトンチッドの防虫効果によるものです。

また、フィトンチッドには防腐や防かびなど殺菌効果もあります。

すし折りは杉やヒノキを薄くきった「経木」（きょうぎ）で包んであったのを覚えている方もいると思います。

風呂桶やまな板、おひつなどもヒノキが使われている理由はこうしたことからです。

なので、湿度の高い日本の家は、こうした木が沢山使われてきたのです。

また、消臭、脱臭効果も高いので、こうした木を多用した昔の日本の住宅は、建材が空気を浄化してくれていたので、生活臭もそれほど気にならなかったと思います。

フィトンチッドはこうした効果以外にも、リフレッシュ効果があります。

自律神経を安定させストレスが緩和、肝機能も高まり、睡眠の質も上がると言います。

森林浴で感じる心地よさ、気持ちよさには裏付けがあるのです。

こうした素晴らしい効果を、住まいに取り込まない手はないと思いませんか。

あるお客さまは、

「癒やし空間が好きでカフェ巡りが趣味でした。しかし自宅をこうした素材でリノベしたら、カフェ巡りをしなくなり、自宅時間が増えました♪」

とおっしゃっています。

そういう声を僕は

「そうでしょう！そうでしょう！」

とニコニコしながら聴いています笑

────────────────────────

＜編集後記＞

僕の自宅のリビングの壁は秋田杉を貼りました。

七代目の祖父が、戦時中に東京での秋田材の管理責任者だったこともあり、色々なご縁で秋田杉が残っていたものを使ったものです。

２世代も前の杉を製材すると、杉のやさしい香りが広がったあと、綺麗な目のつまった淡い桜色の木目がよみがえり、気持ちが高ぶったのを思い出します。

自宅の壁に貼りたてのころは、環境に馴染むまで、「ピシッ！」という音が夜中に聞こえたりしたものです。

「ヒノキ御殿」などと呼ばれて、ヒノキは高級品と見なされていますが、

プロが選ぶのは杉の赤身です。

それは、市場にでまわっている機械で乾燥させた木ではなく、自然に乾燥させたものに限りますが

ヒノキと違った柔らかさと香り。

いやー贅沢だなーと思います！