皆さんこんにちは。

駿河屋の九代目　一桝です。

現代の木材は人間の都合で伐採し、機械にいれて強制的に乾燥させます。

これはとても効率的ではあるのですが、木がもっている本来の色やツヤ、香りなどが損なわれてしまうため、とても残念な方法なのです。

私たちが推奨している木材は、実は古くからの伐採、乾燥方法なのです。

木の伐採が特定の時期に決められていたことが書かれている

最古の歴史書は、なんと紀元前４２００年前だと言われています。

記録によれば、水辺に建てられた杭の上にたつ家の木材が、冬期に伐採されなければならなかったそうです。

それから歴史は20世紀のはじめ頃までつづきます。

古代ローマの時代や近代ではフランス、ドイツ、オーストリアの営林制度まで

最優先された木の伐採時期は「冬」でした。

さらには

伐採に最適な月は「新月」または「下弦の月」で、それ以外の時期に伐採された木は全部押収されるほどに厳しい罰則が定められていました。

木の水分が一番少ない時期に伐採をすることで、反ったり割れたりなどの「狂い」が少なく

虫に食われづらい良質な木となることが出来るのです。

また、伐採後も水分を抜くための古くからの方法があります。

「葉がらし」と呼ばれる方法です。

伐採したあとに枝や葉がついたまま山に放置しながら木を乾燥させる方法です。

枝葉をつけたままにしておくと、生きている枝葉が水分を吸い上げて、葉から蒸発するため、乾燥が進むのです。

また、梢（こずえ：樹木の先端）を山の斜面の谷側に向けて倒しておくことで、樹液は重量にしたがっていっそう梢の方に向かい、乾燥は促進されるのです。

こうした昔ながらの伐採時期や乾燥方法をおこなうことで、木が本来もっている良い香りや綺麗な色艶、さらには「粘り」と言われる木の強さも残すことが出来るのです。

僕も日本全国の森にいって、林業に携わるひとたちと沢山の話しをしてきましたが

どこへいっても

「葉がらしはやると木は良くなるよね」

と言っていました。

しかし、実際にきちんと数ヶ月、山に放置しているところはごく希です。

理由は、「木は早く山から下ろさないと現金化できないから」です。

いにしえの素晴らしい知恵の数々は、経済優先のもとに失われていくのが残念でなりませんね。

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＜編集後記＞

息子の就職が無事に決まりました。

就職先は第一志望のゼネコンだそうです。

息子の誕生日のお祝いもまだだったので、久しぶりに家族４人で外食をしてきました。

お店は息子が大好物の焼肉店。

地元で一番美味い！と僕が信じているお店です笑

すでに社会人３年目の上の娘も最近は残業しがちでしたし

僕も仕事が遅くなったりして、なかなか家族で顔を合わせる機会がありませんでしたので

本当に久しぶりに家族が揃った感じがしました。

そういえば、カミサンの骨折後の足のボルトも無事に撤去手術もおわり、なんとか歩けるようになってきました。

皆さんの家族もきっと日々いろいろなことがあると思います。

コロナ前は日々忙しすぎて、振り返る余裕すらありませんでしたが

最近はなんだか以前に比べて少しは家族と向き合っている時間ができた気がします。

皆さんはどうですか？