ブログBLOG

「住まいづくり」と「家族のコミュニケーション」はどちらが先か

RELEASE:2016.02.10     UPDATE:2016/12/07
CATEGORY:ブログ, 社長ブログ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人と人はコミュニケーションが大切なのは

もはや当たり前のことですが、

家庭は当然ながら、学校や会社などでも

どうしたら円滑なコミュニケーションがはかれるか

様々な取り組みがなされています。

 

20130906_118

 

住宅建築に携わる専門家たちも

昔は小ホールを作ったり

そもそも子供部屋なんていらないんだ!

と言ってみたり、

 

リビングにワークスペースを設けたり

動線を工夫したりして

つねに様々な努力を重ねています。

 

そもそも家庭はコミュニティの原点ですので

住まいという物理的な器をつかって

よりよい家族のコミュニケーションがはかれないか

日々真剣に議論されています。

 

器は器であって器頼みではいけない

器は器であって器頼みではいけない

 

家族のコミュニケーションは家をつくれば

はかれるかというと、そうではありません。

こう言うと、建築家の力不足を白状するようで

とても残念なのですが、

 

家族の幸せという精神的な部分は

住まいという物理的な器によって

自動的に形成されるものでは決してない

ということを知って頂きたいと思います。

 

住宅に沢山のお金をつぎこんで

自分の理想の住まいを手に入れることで

テレビCMに出てくるような笑顔溢れる

家族になることが出来れわけはありません。

 

反対に六畳一間の木造賃貸に住むと

みな不幸になるかというと、そうでは有りません。

これは、若い夫婦が僅かな収入で

小さな新居で幸せに暮らしていることをみても

よく理解できると思います。

 

豪華絢爛な住まいで夫婦の戦いがあったり

エコハウスから息子が出てこなかったり

高層マンションで仮面夫婦が暮らしたり

 

世の中はまさに様々な家庭があり

住まいを整えれば家族に笑顔が溢れるか

というと、決してそうではないのは

皆さんもよく分かっていると思います。

 

つまり、高級なキッチンを揃えれば

料理が急に上達するわけではないし

子供部屋をつくれば子供が勉強を

し始めるわけではありません。

 

心の満足感や人のふれあいは

物が生み出してくれるものでは決してなく

当たり前のことですが

あくまでも当事者同士の心の状態の

産物なのです。

 

しかし

 

矛盾するようですが、逆のことも言えます。

 

家のありかたが心の在り方を誘導することもある

家のありかたが心の在り方を誘導することもある

 

家がある程度、人に及ぼす影響を

踏まえたうえで設計した住宅は

心のありかたを誘導することもあります。

 

環境が強ければ人間がそれに誘導されることは

紛れもない事実です。

 

石造りの教会に入ったときに感じる厳粛な空気や

温かい無垢の木の床でつくられた旅館に

安らぎを感じることが出来たり、

夜のプールサイドバーでリラックスできたり

 

P1280295

 

そうした環境と人の心が密接に関係しているので

建築家は色々と努力をするのです。

 

なので、私たちはリビングの家具の配置や

キッチンからのリビングの位置や家族の居場所など

毎日の会話が弾み、子育てが楽しく

余暇がリラックスできるように

素材や光まで一生懸命に想像をめぐらし提案します。

 

数年後の点検時に、意図した通りに

ご家族が幸せに住まう家に再会すると

自分の仕事になんとも言えない

満足感、充実感を感じてしまいます。

 

器(家)が有効に働く時

器(家)が有効に働く時

 

家族に影響を与えて、意図した通りに

人の行動を動かすような住まい作りをすれば

住まい手がそのように望んでいる場合には

とても有効に働きます。

 

逆に、家族がコミュニケーションを取りたいと

全く考えていない場合には、どんな設計をしても

そうでない場合と比較して有効には働きません。

 

つまり、人がもとめている事が何か

それを実現させる為には

どのような物理的条件が満たされると

有効に働くのか考えるのが「設計」だと言えます。

 

美味しい料理を一生懸命つくろうと

努力しているお母さんは

狭いキッチンでもかなり美味しい料理が出来ます。

 

そんなお母さんが設備の充実した広いキッチンになれば

よりその美味しい料理のバリエーションが増えます。

 

家族の会話を増やしたいと願う家族にとって

狭いリビングでもそれなりに家族の会話はありますが

家族みんながゆったり出来るようソファを配置し

照明を工夫して、より居心地よくすれば

 

より一層、家族が過ごす時間が増えて

会話もより多くなるのです。

 

子供部屋をつくると引きこもりになるのか

子供部屋をつくると引きこもりになるのか

 

引きこもりの原因として、子供部屋がよく

話しにのぼりますが、子供部屋を与えたことで

引きこもりになってしまったかというと

全くそうではありません。

 

日頃からコミュニケーションの多い家族であれば

いくらしっかり子供部屋を作ったとしても

全く問題にはならないでしょうし

 

子供部屋を作ったからコミュニケーションが

無くなったのではなくて、もともとコミュニケーションが

薄くなっていたから、個室がふれあいの欠落を

助長しただけにすぎません。

 

個室をあえて作らずに、家族のお互いの気配を

つねに身近に感じ取れる家づくりをすることは

コミュニケーション、ふれあいを助長する住まい

であることは間違いありません。

 

しかし、家族同士仲が良くなかったとしたら

このような間取りはさらに軋轢を生むのではないでしょうか。

 

リビングルームというアメリカから来た

住まいに関する形ですが、

アメリカならではの平等主義、

つまり家族が全て平等で個室を持つべきであり

それでは家族が離れてしまうから皆が集い

平等に話しあいをする部屋が必要だという

アメリカ的ピューリタン思想から生まれたものです。

 

アメリカのドラマのシーンを思い出すと

あれだけ立派な個室を子供たちが持っていても

ゲームをしたり、宿題をやっているのはリビングではないでしょうか。

 

決して子供部屋が出来たから

引きこもりの子供が増えるということではないことが

こうしたことからも良く理解できると思います。

 

住まいは願いを後押しするもの

住まいは願いを後押しするもの

 

e494286e12b6c63c39dd41db28222f23_s

 

立派な家をつくれば家族の笑顔が増えるのではなく

こうありたいと願う気持ちで、住まい作りをすれば

その願いを後押しできるのが住まいだということです。

 

願いは人の状況や立場で全く変わってきます。

子供の成長の度合いでも変わってきますし

ライフステージの変化でも変わってくるのです。

 

将来どのように変化していくか

家族の願いとともに将来を予測して

住まい作りをすることが出来れば

 

願いを実現させる為に

住まいは有効に働くのです。

 

 

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

<編集後記>

 先日、結婚記念日を迎えました。

 

何年目だったか分からなかったので、カミサンに

 

「明日で結婚何年目か覚えてる!?」

 

とすっとぼけて質問したら、案の定

 

「自分が忘れたから質問してるんでしょ!言ってみなさい!」

 

と詰め寄られました・・・・。

 

 【お問い合わせ】  【著者 プロフィール】 【ブログ一覧】

 

駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント

幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の 

★メルマガ「厳選素材住宅論」登録・解除

★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋

Facebook

★創業1657 駿河屋

★宿泊体感型モデルルーム&ナチュラルショップ「空まめの木」

★駿河屋の自然派体験クラブ「つちからの会」

 

 記事が気に入ったら是非シェア宜しくお願い致します!(^_^)/

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
中古マンション探し×「自然素材」を使ったリノベーション(フルリフォーム) 叶える理想の住まい
  • 家づくりのコンセプト
  • 施工事例
  • お客様の声

お問い合わせCONTACT

こだわりの自然素材・天然素材(珪藻土・無垢・無添加・漆喰・い草・畳・和紙・塗料・布クロスなど)を使った注文住宅・リノベーション(フルリフォーム)・健康住宅なら東京都墨田区の駿河屋

0120-124-029

< 事業エリア >

東京 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市、国分寺市

千葉 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市

埼玉 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区

神奈川 川崎市、横浜市(車で1時間程度)

  • 上記エリア外の方で弊社事務所から1時間圏内の方はご相談ください。(エリア外については関東近郊で「新築工事、フルリノベーション」の場合のみ当社設計をご依頼の方は厳選素材の提供も承ります。)
  • 現住所が遠隔地であっても、建築地が対象エリアであれば施工可能です。
< 事業エリア >
東京  : 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市、国分寺市
千葉  : 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市
埼玉  : 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、浦和区
神奈川 : 川崎市、横浜市(車で1時間程度)

※ 上記エリア外の方で弊社事務所から1時間圏内の方はご相談ください。
(エリア外については関東近郊で「新築工事、フルリノベーション」の場合のみ当社設計をご依頼の方は厳選素材の提供も承ります。)
※ 現住所が遠隔地であっても、建築地が対象エリアであれば施工可能です。