目次
そもそもヒノキとは
ヒノキはヒノキ科の常緑樹で
日本と台湾の一部に自生している木です。
漢字は二種類あり、
旧字体(檜)、新字体(桧)と書きます。
どちらも正解ですが、
山の木を檜と書き、
建築材や彫刻、仏像などの材料に加工された物ついては
(桧)の字を使用している事が多い様です。
奈良や京都の仏像のほとんどは桧が使われています
「ヒノキ」の語源は「火の木」の意味。
この木から火をおこしやすいからと言われています。
別名「真木」(まき)とも呼ばれ、
幹や葉からとれる精油は香料、薬用になります。
今でも、ヒノキは神社や仏閣を
建てるための木材として使われていますが、
ご存じの通り、日本の木材のなかでも
優れた耐久性があるヒノキで建てられた
法隆寺や薬師寺の塔は、
1300年経った今も立派に建っています。
鉄やコンクリートには、
これほどまでの耐久性はありません。
せいぜい100年程度と言われますが、
1300年経ってもヒノキを削ればよい香りがするし、
このまま使うことも出来るのです。
木は伐られたときに命を絶つことになりますが、
建物になったときに新しい生命が宿り、
何百年も生き続ける素晴らしい力を持っています。
その理由は、
ヒノキの強度は驚くべきことに、
伐採してから200年間は徐々に強くなっていき、
その後1000年かけて伐採当初の
強度レベルまで徐々に弱くなることがわかっています。
つまり、
今伐採した木と法隆寺で使われている木と
強さが同等なのです。
そうした研究結果もあり、
ヒノキは木材として耐久性や保存性が
世界最高レベルだと言われている理由です。
しかしこれは、
現代の機械で木材を乾燥させる「機械乾燥材」ではなく、
自然に乾燥させた「自然乾燥材」「天然乾燥材」と言われるものです。
これが駿河屋が「天然乾燥材」に
こだわり続けている理由の1つです。
ヒノキの歴史
古くは日本書紀に
「スギとクスノキは舟に、ヒノキは宮殿に、マキは棺に使いなさい」
と書かれてるのは業界では良く知られています。
ヒノキは古い時代から宮殿建設用として
最適で最高の材だったのです。
色合いが美しく、光沢があり
香りが良く加工もしやすいヒノキは、
仏像にもよく使われています。
仏像の伝わった頃の飛鳥時代には、
仏像は強い香りを持つ白壇が素材であることが多いようでしたが、
やがて、国内でも手に入るにおいの強いクスノキが仏像に使われ、
平安時代にはいると、ヒノキが使われるようになりました。
ヒノキの白木の仏像には、
白壇ほどの強い香りはありませんが、
木肌の美しさや香りのほどよさは、
昔の人々も好んだようです。
ヒノキの産地
「日本三大檜」とは
東濃檜(木曽・東濃檜)吉野檜・紀州檜です。
どの産地も山間部の寒暖の差が激しい、
非常に厳しい環境で育つために、
年輪幅が狭く均整がとれ、
強度に優れているという特徴があり、
耐水性にも優れています。
海外では台湾に自生しており、
台湾ヒノキと言われ、
200年もののヒノキが日本にないときは
台湾まで探しに行くこともあります。
吉野桧・吉野杉といった吉野材の特長は、
節が少なく、 芯を中心に木目が縦に真っ直ぐに通っていること。
節の元になる余計な枝を切り落とす「枝打ち」を行うことで、
美しい木が出来上がります。
また、吉野の特徴的植林である
1ヘクタールあたりに8000~12000本という
大量の木を植える「密植」を行うことで、
年輪幅が細かく均一な、
頑丈な材が育ち上がります。
特に吉野桧は、色つやが良く光沢もあり、
数ある桧の中でも、
とりわけ美しい色合いを誇っています。
美しさと頑強さを兼ね備えた吉野の桧は、
法隆寺のような重要な寺社仏閣をはじめ、
様々な建築物に広く用いられてきました。
駿河屋は床暖房に耐えるだけの精度をもった
天然乾燥材に、より近いものをずっと探し求めて
全国を歩きましたが、
この吉野で丁寧な低温乾燥と
非常に手間ひまをかけたヒノキ材で
現代の床暖房に耐えられるフローリングを見つけました。
駿河屋の床暖房対応のフローリングの一番のおすすめは、
奈良、吉野の桧です。
天竜材は、静岡県の西北端にある
浜松市天竜区の木。
天竜川はその昔、水害が多く
「暴れ天竜」として恐れられていました。
この山は南アルプスとこの天竜川が作る
とても急峻な山間です。
天竜材はこの急峻な山間で育ち強く育ちます。
比較的温かく雪も降らない地域なのですが
品質もよく木の粘り、
強さがありとても良い木材の産地です。
温かいため育林するのに恵まれた環境であり、
この気候のおかげで天竜の木々は根曲がりが少なく、
まっすぐで節も少ない木材として
優れた木が多く育ちます。
特徴としては赤身が多くて粘り強い。
強度もあり加工しやすい。
油分も多くつやが美しい木です。
ヒノキの成分
ヒノキ心材(赤身)には、
代表的な木材腐朽菌オオウズラタケやカワラタケの
繁殖を抑制する働きがあり、
土台に使われることもあります。
その活性の本体は、
におい成分αカジノールにあります。
αカジノールは、
ヒノキ材に特有な香りのもとになっている化合物で、
虫歯菌の繁殖をおさえる働きがあります。
ヒノキの葉や材からの抽出油は
MRSA(繁用されている抗菌薬、
いわゆる抗生物質などが効きにくくなった
黄色ブドウ球菌という細菌で、
病院の中にしばしば存在する)
にも殺菌作用を示す。
MRSAは抗生物質メチシリンに抵抗性を持ち、
院内感染の原因となるものです。
効果が強い抗生物質でも防ぐことのできない細菌に、
植物の成分が効果があるのはとても興味深いことですね。
幹と葉の成分
幹から取れる油と葉から取れる油とは
入っている成分はほぼ同じす。
およそ50~100種類の
テルペンの成分が含まれていると言われています。
ヒノキチオールは幹にはありますが、
葉にはありません。
また、
葉と幹の成分は構成割合がちがい、
幹油には沸点の高い物質が多く含まれ、
葉油には沸点の低い化合物が多いようです。
沸点が低いと揮発しやすく、
葉からさわやかなにおいが発せられ、
幹から発するのはしっかりとした香りで、
気持ちを落ち着かせるにおいのようです。
ヒノキの効果
ヒノキの香り成分で、抗菌性をもっているのは、
テルペンというもので、
よく名前が知られているヒノキチオールや
α-ピネンなどの成分を総称して
テルペンと呼んでいます。
テルペン類のほかに、
ヒノキにはフェノール類・アルカロイド・
脂肪酸などが含まれていますが、
テルペン類の中では、ヒノキチオールが有名で、
抗菌性が高いことでも知られています。
このヒノキチオールは
実は国産ヒノキに含まれる量は少なく、
台湾ヒノキの方が多く含まれています。
抗菌性をもつ化合物はヒノキチオールだけではなく、
アルファ・カジノールやヒノキオールという
テルペンやフェノール性の化合物などがあり、
これらは国産ヒノキに多く含まれています。
ヒノキチオールは、天然物として抽出しやすいし、
人工的につくりやすいようです。
なんと、純粋に天然物だと1kgで20万円もするらしく、
ヒノキチオールだけ、名前が知られるようになったようです。
しかし
実際にはその他にもアルファ・カジノールといった
抗菌性の高い物質が含まれていて、
それはヒバよりヒノキに多く含まれています。
これらは、抽出するのがとても難しいと言われており、
結果的に量的に集まらないので
なかなか製品化が進んでいないということのようです。
希釈していないヒノキやヒバ精油は、
60ppmのアンモニア臭を
90%以上消してしまうということが
実験結果から分かっています。
精油は希釈すれば香りの強さは低下しますが、
ヒノキの葉油は10%に薄めても
60ppmのアンモニア臭を
半分の濃度に減少させることがわかっています。
また、
樹木精油にはホルムアルデヒドを吸着し、
その濃度を低減させる働きが
高いことが知られています。
ヒノキやヒバの幹からとった油は
数ppmのホルムアルデヒドを40~50%除去、
さらにスギやヒノキの葉油になると
80%以上除去効果があると言われています。
ヒノキ風呂はお湯で温められた
浴槽材からは心地よい香りが漂います。
脳波の測定から、
ヒノキ材の香りには鎮静的な作用、
リラックス効果があることも知られています。
ヒノキのほどよい香りの中でお風呂に入れば、
疲れがとれ気分が安らぐのはそうした理由ですね。
桧の効果を狙った様々な商品
ヒノキには消臭作用もあり、
ホルムアルデヒドを吸着する働きもあります。
ある研究では、ダニを抑制する効果は
ヒノキは一番だと言われておりますし、
現代はアトピーや喘息などのお子さんがとても多いですが、
自然由来の家づくりはそういったものを防ぐ働きがあります。
これはテルペンのにおい成分の働きも大いにあるために、
桧の精油を壁紙にしみこませたり、
畳シートにしみこませるなどという
使い方をしているメーカーもあります。
ある企業によると
防ダニシートに入れているヒノキ精油の
アルファ・カジノールに、ダニを防ぐ働きが
あると言っているメーカーもあるようです。
桧の繊維をボードにしながら、
畳床にしているメーカーもあり、
桧の香り成分を様々な素材に
活用する試みが実施されてます。
木のにおいは濃すぎても薄すぎてもだめ
ヒノキなどの精油を揮散させた中で、
マウスの運度量を回転ケージを用いて測定すると、
1ppm以下の低濃度では、
においのない場合に比べ運動量は増大したそうですが
1ppmを超える高濃度になると、
運動量が減少し体重も減少することから
高濃度ではストレスの原因となることもわかっています。
快適さをもたらすにおい成分は、
薄れすぎれば効果がないか少なく、
濃すぎてもストレスの要因になることが、
実験から分かっています。
関連ブログ
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<編集後記>
一昨日は丹沢の山に久しぶりに行ってきました。
場所は大倉から塔ノ岳にまっすぐ北に突きあげる
通称「バカ尾根」
ひどい名前ですが、アホみたいに高度を稼いでいきますので
結構ツラくてイイ感じです。
たぶん今年最後かな~というような紅葉もあったり
またブログで報告します!
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
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