皆さんこんにちは。

駿河屋の　一桝です。

実は私は以前、ゼネコンや大規模修繕の大手の下請けをしていた時代がありました。

なので、マンションの大規模修繕に下請け施工会社として実際にかかわりながら、

裏事情を実際に見てきた経験からお話しします。

「マンションは管理を買え」という言葉があるほど、管理状態は資産価値維持にとても重要です。

その為、中古マンション購入は、その価格や立地などのハード面以外にも、管理状況をしっかりと精査することがとても重要なのです。

マンションの「管理」とは大きく分けて以下の２つあります。

• 日々の清掃、巡回や植栽、駐車場などの管理

「管理費」として住民から徴収した金銭で実施するもの。

２）建物や設備全体を修理するための営繕管理

「修繕積立金」として住民から徴収した金銭で実施するもの。

です。

２は具体的に、建物の外壁や廊下、屋根、エレベーター、貯水槽などの皆で使っている場所や設備の劣化を修繕するものです。

これは管理組合や管理会社、修繕の設計事務所や施工会社など複数の当事者がからんでくるものですが

発注者である「管理組合」が一番強いかというと、実はそうではありません。

管理会社や設計事務所、施工会社は癒着をしているケースがあり、とてもグレーな世界なのです。

大規模修繕の設計事務所は、表向きは管理組合から請け負って修繕設計を行い、

設計に応じた修繕の見積もりを施工会社より複数取得します。

設計事務所は見積もり内容を精査し管理組合が最適な施工会社に発注できるサポートをするのです。

しかし、なかには施工業者と裏で通じていて、物件ごとに落札させる業者を決めていたり、

他社の見積もり価格情報を流して受注操作したりします。

設計事務所は決定した施工会社からキックバック（紹介料等）を受け取ったりする場合もあります。

また、管理会社は修繕で利益を上げるために、本来の修繕周期よりも早いタイミングで提案をしてきます。

なるべく修繕を実施したほうが利益は増えるからです。

以前にも、私はこんなブログを書きました。

「マンション大規模修繕のグレーなジレンマ」

https://surugaya-life.jp/blog/condominium_repair/

あまりに詳しい内部事情を書いてしまったため、大規模修繕の施工会社やマンションの理事から相談されたこともありました。

このタイトル通りとても「グレー」な業界なのですが、

実はこうした業者の癒着が、すべて住民の不利益になっているとは言えないのです。

理由は建物が本格的に劣化するまえに、早め早めに修繕されているため、建物としては非常に良い状態を保たれているからです。

なので「グレーなジレンマ」と私は呼んでいます。

良い言い方ではありませんが「必要悪」と言っている人もいました。

「こんな癒着はけしからん！！！」

普通の人だったらそう思いますよね。

私も当然ながらそう感じています。

では、管理会社へ委託せずに、理事会だけで大規模修繕を実施できるものでしょうか。

その場合の問題点などもこのブログで触れていますので、

マンションに住むということは、こういうこともあるんだなと、知っておく必要があるかもしれません。

しかし、いくら「必要悪」だと言っても、こうしたことがいつまでもまかり通る世の中ではありません。

いよいよ大規模修繕の適正化に向けて、新たなサービスが開始されました。

スマート修繕

https://smart-shuzen.jp/

素人でも複数社の見積もりの精査ができるシステムです。

今後、大規模修繕のスタンダードになることを願っています。

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＜編集後記＞

皆さんお盆休みはどちらかに行かれましたか？

僕は関東があまりにも暑すぎるので、東北の山や沢に行こうとおもって計画していました。

そうしたら停滞前線の影響で東北が豪雨被害にみまわれてしまいましたよね・・・。

被災した方は本当に大変な夏だと思います・・・。

結局、お盆休みはずっと家にいて、めずらしく家族と過ごしていました。

この暑さはもはや自宅待機が最善ですね～・・・。

そろそろ猛暑も一段落してくるので、涼しい海中へダイビングに出かける予定です。