皆さんこんにちは。

駿河屋の　一桝です。

皆さんは「香害」という言葉をご存じですか。

トイレの芳香材などにはじまり柔軟剤や除菌消臭剤などの科学的な香料を含んだものから発する「香り」が人体に及ぼす「害」のことです。

一部の人はこの香りが大好きなのか、香りで何かを隠そうとしているのか、柔軟剤を規定量の倍にしたり、必要以上に使用しています。

人工的な香料は、化学物質であり「化学物質過敏症」と自覚していなくても気分が悪くなったり、症状が現れたりする人が増えています。

こうしたことを「香害」と呼び、行政が注意喚起し始めています。

花粉アレルギーは、身体がうける影響をある一定量越えると発症すると言われていますが、化学物質過敏症も同じようなことが言われています。

そうだとすると、現代の生活に溶け込んでいる人工的な香料に暴露しつづけていると、人によっては症状が発症するということです。

普通、香り成分はある一定時間が経過すると香りが無くなるのが自然ですが、科学香料を添加された製品は、長い時間香りが継続します。

これは、長く香るようにイソシアネートを原料とする合成樹脂のマイクロカプセルで香料を包む特許があるからだそうです。

イソシアネートと検索すると・・・

“ポリウレタンのモノマーであるイソシアネートを吸入または皮膚接触すると、ごく希薄でも感作され、 強い影響を受ける。 単分子でもプレポリマーでも粉塵でも有毒である。 最近は多種類のイソシアネートが 非常に多くの用途に使用され、その汚染は工場だけでなく居住地域にも広がり、家や道路面の建設や家具 などにも多用されている。”

こうした害に関する報道は、たまに新聞などで取り上げられますが、ニュースになることはありません。

テレビを見ると様々な香料を使った製品のCMが流れています。

つまりテレビのスポンサーが香料を使った商品を作る会社だからです。

「マイクロカプセル香害」（古庄弘枝著）では、著者がこんなことを言っています。

「自分で衣服を洗えない赤ちゃんや幼児に、ニオイ付きの柔軟剤で洗った服を着せる保護者は、赤ちゃんを虐待していることにならないのでしょうか。

保育園やこども園で幼児を抱き上げる保育士の人たちが、ニオイ移りのする柔軟剤で洗った衣服を着ていたら、それは幼児に対する虐待にならないのでしょうか」

現代社会は経済を優先されるが故に、障害が発症してしまう一部の人のためになっていません。

障害を発症する人の比率が経済に影響を及ぼすレベルでない限り問題視されないのです。

これを「経済合理主義」といいます。

難病を治す薬の研究が進まないのは、巨額を投じて研究しても、恩恵を受ける人が少ないからです。

こうした事実を考えると、住環境において自分自身や家族を守るのは建築基準法などの「法律」ではなく私たちの「意識」だということが、改めて思い知らされますね。

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