都会に住んでいるとあまり実感はないかもしれませんが、実は日本は世界からみても「森林大国」なんです。
しかし、それを有効に活用している国とは言えません。
理由や原因の1つは「外国の木が日本の木より安く手に入るようになったから」
今日はそんな林業の今と「自伐型林業」とは何かについてお話しします。
目次
木のクリスマスツリーを作るワークショップ
国の面積にたいして、森の面積は65%以上。
森林率の高いスウェーデンやフィンランドなどに続いて、先進国では第3位なんです。
過剰伐採を防ぐ為に、日本は森を守る制度があります。
そのおかげで、30年前から国の森が占める割合は変わっていません。
しかし、木の量はものすごく増えているのです。
吉野の大木
30年前からの調査では、森の占める割合は変わっていないのですが、実は木の体積は増えています。
当然、木が毎年成長するからです。
その増えている量は、植林などをしてきた人工林を中心として、毎年8000万㎥(立方メートル)も増えているんです。
日本の森林での木の体積は毎年増えているにも関わらず、世界では違法伐採や森林破壊が叫ばれています。
実際には、農業開発や焼き畑、過剰伐採が原因です。
その数は毎年約730万ヘクタールの森が減少しつづけています。
日本は森が増えているのではなく、木の体積が増えています。
体積ベースで8000万立法メートルですので、面積と広さの違いを考えると、世界では膨大な森が毎年失われていることがわかります。
四万十ヒノキに乗る犬
日本では木の体積が毎年8000万立方メートルも増えているという事実。
「自然が増えている」と勘違いする人もいそうですが、森の木がどんどん太くなっているということです。
植林された人工林の木が、伐採されることなく成長を続けるということはどういうことなのでしょうか。
下草が生えず、根も張れず倒壊した木
植林された森の杉やヒノキが伐採されずに成長するとどうなるのでしょうか。
そうした人工林には太陽の光が届かず、下草が生えません。
それによって、地表の水を含める量も少なくなってきますし、日光のあたらない木は、根が浅く地面にしっかりと生えることができないのです。
その結果、大量の雨などによって、木が倒壊したり、土砂災害に繋がったりするのです。
なので、木は適切な時期に適切な量を伐採しなければ、健全な森にはならず、災害にもつながることになります。
伐られても里へ降ろすにはコストがかかるため放置される木
日本は木材の輸入自由化と為替の変動(プラザ合意)などで外国材の価格が国産材より安くなってしまったことで、国産材を使わない社会となってしまいました。
そうしたことから、「林業はもうからない」産業になってしまったからです。
その結果、適切な時期に適切な量を伐ることが出来なくなった日本の森は、うっそうとして暗く、健全に成長しない森になってしまいました。
そうした背景の中でも、林業に取り組む人たちがいます。
自伐型林業と言われる方法です。
自伐型林業とは従来の専業だけに限らず、兼業をすることで林業だけに異存する生活ではなく、多様な森林経営として取り組める事業の1つです。
自伐型林業で有名な高知の四万十では、観光客相手のカヌーや釣りなどのツアー業を行う傍ら、林業を行うなど、多様な就労形態をとることで、安定した収入を得ることが出来ているといいます。(四万十モリモリ団)
日本の森林は人工林を中心に、木の体積が毎年増加していますが、森林面積が増えているわけではありません。
木が増えていることは良いことだと勘違いしてしまいそうですが、実際は伐られるべき木が伐られず、森はうっそうと暗くなり、健全な成長が得られず、災害に弱い森になってしまっています。
原因は海外の木が安くなってしまったことで、日本の木を使う人が減り、林業が「もうからない産業」になってしまったこです。
そんな中、新たな林業の形として「自伐型林業」というものが注目されはじめています。
昔からやられていたことだという人もいますが、新たな産業と組み合わせるという視点は、今の若い世代にとって新たなヒントとなり、林業の突破口となるかもしれませんね。
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<編集後記>
昨日は夕方から友人を知人に紹介をして、その後会食となりました。
「一桝さんはなにでストレス解消しているのか?」
と質問されましたが
「まー 山か単車、それと普段のトレーニングかなー」
と答えましたが、
「最近全然できてないけどねー」
と付け加えました。
僕はあまりストレス感じないほうなんですが
去年の暮れは標高3000mの雪山のテントで、帯状疱疹発覚したり、突然、目が真っ赤になる結膜下出血になったりと、身体は正直なようです。
今年一年で組織も大きく変化してきたので、今が頑張りどきだとおもってます!
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