時代とともに変化してきた食卓の風景。
それは欧米からの生活様式とともに日本に入ってきました。
「リビング」(居間)と「ダイニング」(食卓)を別けるという考え方も、以前の日本ではなかった考え方でした。
しかし、テーブルの食事とソファのある暮らしが、どこか豊かな気がして、僕もそうした家具を揃えて暮らしていた時期もありますが、あるきっかけからソファを捨てて大きなテーブルを買って、「リビング」(居間)と「ダイニング」(食卓)を一緒にしてしまったのです。
今日は「リビング」(居間)と「ダイニング」(食卓)を別けていた我が家が、なぜ同じにして「リビングダイニング」にしたか、実際の子育てを通じて思い立ったことを
「子育て家族は「リビングとダイニングを別ける」という先入観を捨てなさい」というタイトルでまとめました。
目次
日本人の食卓は囲炉裏を囲んだ食卓から、ちゃぶ台を囲む食卓へ変化してきました。
家族全員でちゃぶ台を囲み食事をする。
その中で家族の会話やコミュニェーションや躾(しつけ)がなされ、親子関係を築く重要な場所でした。
現代でもその役割は重要ですが、家族全員で食卓を囲む時が、時代とともに少なくなってきています。
居間(リビング)の役割とは何でしょうか。
食卓(ダイニング)が皆で食事をする場所であるのに対して、居間(リビング)はテレビを観たり、家族の団らんを楽しむ場所とされています。
居間(リビング)や食卓(ダイニング)を分けることは、もともと欧米から来た考え方で、ソファーのある家などはリビングとダイニングを分ける生活になります。
確かに機能を分けることはその役割をより良くすることなので、とても大事なことですが、食卓(ダイニング)と居間(リビング)の役割を分けるということを、私たち日本ではどれだけの人が必要としているのでしょうか。
僕の自宅はもともとリビングとダイニングを分けていました。
食事はテーブルで、テレビはソファーに座って観る生活です。
夫婦二人の時は良かったのですが、子供が出来ると子供はどうしてもテレビに意識がいってしまいます。
それで、食事中はテレビを付けないようになりました。
子供が自分で食事ができるようになると、テレビを観たいがために食事をさっさと済まし、ソファーとテレビのあるリビングへ移動してテレビを観るという習慣になってしまいました。
本来の食卓は、食事をしながら会話を楽しみ、しつけなどをする親子にとってとても重要な役割があります。
しかし、リビングとダイニングが別れていることによって、子供との会話を楽しむ時間が無くなってしまったのです。
リビングとダイニングが別れていることで、大事な子供との会話が減ってしまったので、リビングとダイニングを分けるのはやめようと決断しました。
それよりも食事も会話もテレビもゆったりと楽しめる大きなテーブルを1つ買ってきました。
当初家族も戸惑っていましたがが、照明もこだわり、落ち着ける雰囲気にしました。
食事中のテレビは観ない習慣になっていたので、食事や家族との会話を楽しめるようになりました。
僕の意図した通り、家族の会話も増え、成長した子供たちは今でも、テレビを観なくても本を読んだりスマホをいじったりでも、リビングに家族が集まるようになりました。
逆にリビングとダイニングをしっかり別けても良い場合も当然あります。
それは「広さが十分確保できる家」です。
広さが十分に確保できるのであれば、食事の場所はダイニングに限定し、食事がおわってもそこでゆったり出来るように作ればよいのです。
またダイニングはさらに居心地良いリラックスできる空間をつくります。
でもこれは子育て世代にはおすすめしません。
新婚当初の夫婦や、子育てが終わった夫婦。
つまり広い家で夫婦だけの生活であれば「リビング」と「ダイニング」を別けることはとても良いことだと私は思います。
子供がいたらなぜ別けるのはお勧めではないかは、前途に述べた通り、子供が落ち着かず躾(しつけ)もできず、家族の会話も減ってしまうからです。
でも一番の理由は、子供と唯一一緒に過ごす食事の時間に、じっくりと色々な話しをすることが出来ないということです。
ただでさえ、現代の家族は共働きが当たり前となり、子供は学童に預けられ、時に子供の夕飯が1人ということもある時代となりました。
そうでなくても、子供は大人より忙しくなり、塾で帰宅が遅く、家族全員でテーブルを囲むことも少なくなっています。
そう考えると、家族全員でテーブルを囲む時間というのは、昔よりも明らかに少なくなってきています。
特に現代住宅は広くなり個室化も進んでいることから、リビングで家族で談笑することも減り、興味のあるテレビにだけ集まるというリビングになってしまっています。
だからこそ、子育て世代はリビングとダイニングを同じにし、テーブルや椅子、照明などリビングを構成する要素にもしっかりとこだわることが重要なのです。
家づくりをしていると、住まうお客様自身が家具や照明について、どうしたら良いかわからないという印象を受けます。
そうした場合には、手触りが良く、愛着のわく無垢の一枚板のテーブルをご提案しています。
場合によっては「伐倒・製材ツアー」に参加頂きながら、南会津で一枚板を選んでもらったり、時間がある場合には、ご家族の手で伐採体験をしてもらいながら、その木を使ったりもします。
ご家族で気に入ったテーブルを購入するのも良いでしょう。
椅子の選び方も最近はとても個性的になっています。
家族全員がそれぞれ好きな椅子を自由に選ぶ家族が増えています。
自分好みの椅子でテーブルを囲めば、自分の居場所としてより一層愛着が持てますし、リビングダイニングも楽しくなりますよね。
特に小学校までの子供には積極的に選ばせることをお勧めします。
自主性を尊重しながら、自分のテリトリーとしての意識も芽生えます。
子供には子供部屋よりテリトリーが大事だと以前のブログで書いています。
ブログ【子供部屋よりも居場所(テリトリー)や間取りが子育てで大事なわけ】
ブログ【狭いマンションに無理に子供部屋をつくると家族団らんが無くなるわけ】
子供部屋などで悩んでいる方は是非読んでみて下さい。
照明計画はプランナーやデザイナー、建築士にお任せという方も多いのではないでしょうか。
でも、ご自身の理想のイメージも少なからず持っているはずです。
それは雑誌の切り抜きでも良いですし、良好先での素敵なレストランかもしれません。
ウエブで検索しても素敵な写真が沢山でてきます。
こうした「なんか好き」な画像を集めて、デザイナーや建築士などに見せることで、イメージの共有がよりしやすくなります。
照度や配置などはプロに任せて、デザインなども含めて家族で話し合ってみてはどうでしょうか。
マネジメントでもそうですが、決定することに関わらせることで自分事と感じさせることが出来ます。
その為には小さな子供でも食卓のメインになる照明には是非話し合いながら皆で相談して決めましょう。
家族の好みや意見を集めたリビングダイニングであれば、家族みんなで創り上げたリビングです。
当然、愛着もわきますし、居心地も良くなっていることでしょう。
そうすれば自然と家族が集まる場所となり、会話やコミュニケーションも増えているはずです。
時代とともに家族も変化し家庭でのリビングの姿も変化してきました。
子供も塾や習い事で大人より忙しく、お父さんも仕事で帰りが遅くなります。
共働きも当たり前となり、夫婦で時間をやりくりしたりして、家族全員で食事をとる機会はとても貴重になりつつあります。
そんな貴重な家族の時間なのに、子供の興味がテレビやゲームなんて悲しすぎます。
食卓は子供の躾(しつけ)や教育、家族みんなとのコミュニケーションの貴重な場所であるはずです。
そうした場所にするためには、リビングとダイニングを一緒にして、居心地をよくして、それぞれの居場所を作ることがとても大事なのです。
リビングダイニングを構成するテーブルや椅子、照明選びを家族皆ですることで「自分たちが作った場所」という意識がみんなに芽生えます。
リノベーション(フルリフォーム)や新築の機会だけでなく、こうした意識をもってリビングダイニングをつくってみることを是非おすすめします。
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<編集後記>
昨日は仕事を頑張って2時に区切りをつけて、娘との約束だったバイクでの横浜ツーリングに行ってきました!
なんだかとっても幸せを実感しながら、二人乗りOKになった高速を飛ばして横浜の大桟橋でちょっと遅いランチを食べてきました。
来年成人式なので、もうすぐ一緒にお酒を呑めると思うとそっちも楽しみです。
子供たちと繋がりが深いのも、リビングダイニングのおかげかもしれないな~・・・。
またブログで報告します!
駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
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