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シックハウス症候群から身を守るのは経済合理性と予防原則という視点から考える

RELEASE:2017.08.25
CATEGORY:ブログ, 社長ブログ, 自然素材
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先日も、シックハウスの症状をうったえるご家族が相談にみえました。

喘息やアレルギー症状を伴うお母さんは、特定の家に行くと症状が発症するということでした。

 

家を掃除したり、空気清浄機を入れたり、マスクをしたり。

シックハウスだと気づかない方は、たいがいそうした対処で症状を防ごうとします。

しかし、気持ちはすごくわかりますが、症状が緩和されることはあまりありません。

 

今日はシックハウスが問題化した背景と、ご自身の身体を守る考えかたをお話しします。

 

 

 

シックハウス症候群を生じさせた背景

 

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住宅の設計は設計事務所に依頼する場合には、設計事務所の意匠設計者が行う。(デザインや間取りなどを決める、いわゆる設計者。これに対して構造強度的検討を行う構造設計者などがいる)

工務店では内部にいる建築士である設計者か、外部の設計事務所の設計者か、はたまた昔は大工の棟梁が行っていた。

ハウスメーカーでも内部の建築士が設計を行う。

(どの組織でも建築士ではない人も法律に触れない範囲でプランを行う人はいるが・・・)

 

そうした普通の設計者の建材の選定理由は「コスト」「メンテナンス」「デザイン」などによることが多いです。

 

なので「室内の空気環境を考えた視点」で建材を選ぶということはほとんどありません。

 

自然由来の素材である土や漆喰や木材などの自然素材が使われていた住宅は、いつしか合成樹脂や接着剤などの化学物質を使用した物に取り替えられてきてしまったという現実があります。

 

1990年代に社会問題化した「シックハウス」には、このような建材に接着剤や防腐剤なに化学物質を添加したことによって、室内空気が汚染されたことが原因の1つです。

 

また、そうした建材が室内空気を汚染しながら、アルミサッシの普及と、柱の見える壁である「真壁」が、柱が見えない洋風の壁である「大壁」になったことで、住宅の気密性が上がり、汚染された室内空気が換気されづらくなったことも大きな原因です。

 

こうしたことは、建築主の要望を繁栄したものですが、身体に対する影響にまでは建材メーカーも設計者も施主も考えが及ばなかったのです。

 

 

経済合理性

 

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身体に影響を及ぼすこうした建材ですが、実際に症状を発症し困っている人がいます。

 

そうした方がいるにも関わらず、どうして化学物質を使った建材を、問題のないレベルまで改善しないのか。

その理由は圧倒的多数の人が身体に問題のないレベルの建材をつくることを優先し、少数派である人たちの症状まで改善するレベルで建材を開発することは、経済合理性の観点から、不経済になるからです。

 

しかしながら、私たち消費者は、「自分や家族の身体に悪い影響があると考えられるものはなるべく避けたい」と思うのは当然だし、それを選択する権利があります。

 

また、特に弱い立場である幼児や影響を受けやすい女性、また敏感に感じてしまう方なども安心して住める環境を選択できる提案をすることが専門家の務めです。

 

 

 

予防原則

 

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予防原則とは「将来の被害発生を裏付ける根拠が科学的に完全には分かっていなくても、予防的な対策をとることが社会にとって耐えられないほどの大きな費用にならないのであれば、予防対策をとることは価値があり正当化される」という考え方をいいます。

 

環境破壊や健康など、問題が発生し取り返しのつかない事態になるまえに、予防や予見的スタンスで、「疑わしいもの」に対しては、一旦ブレーキをかけて慎重に取り組みましょうという考え方、進め方をいいます。(一級電磁波測定士テキストより)

 

これは今までの対処療法的なアプローチとは違い一歩進んだ考え方で、1990年代に欧州を中心に起きてきた考え方です。

 

これは欧州の電磁波に対する考え方も同じです。

 

化学物質に対しても、人体への影響はまだまだ未知な部分も多いことから、ご自身が「予防原則」の考え方にのっとって、ご自身や家族を守ることが大切なのです。

 

 

 

症状がでない人

 

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ライフジャケットで川を流れる僕

 

 

とはいっても、新建材の影響を全く受けない人もいます。

また、影響を受けていないと思っているだけの人もいます。

 

症状は一般的なアレルギー症状や、日頃の疲れやストレスによるものと非常に類似しているからです。

 

旅行にいってストレス解消した!

キャンプにいって元気になった!

 

などなど、休暇の過ごし方は様々ですが、自然の多い環境に身を置くと、誰もが心地よいことをしっています。

 

もしかしたら日頃自宅や職場で受けている新建材など影響から、ひととき離れたから元気になったのかもしれません。

 

 

 

今日の「わかった!」

 

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友人の子供M君 自然大好き

 

 

シックハウス症候群は、住宅を早く安く建てるために、住宅をつくる建材が化学物質を使った「新建材」に変化してきたこと。

そして、家の構造の変化やアルミサッシなどで気密性が上がったことが原因で社会問題化してきたものです。

 

近年は2003年に建築基準法が法改正され、問題となるごく一部の物質のみ規制がかけられましたが、他の化学物質濃度が上がるなど、問題はまだまだ解決されていない現状です。

 

多くの人は法改正によって症状を自覚しないレベルとなりましたが、それでもまだまだ症状に悩む人がいます。

しかしながら、もっと多くの人が症状をうったえないかぎり、業界や政府の姿勢は変わることはありません。

 

そうしたことは食の問題でも一緒だと思います。

 

食に関してここでは多くを語りませんが、現代社会は予防原則という考えかたから、個人個人が自分の身を守ることしか方法はないのだと思います。

 

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<編集後記>

 

昨日は5年前に集合した仲間と久しぶりに会ってきました。

各々とはたまに会っていたのですが

この4人が集合したのは久しぶり。

 

それぞれに人生に変化があり、近況報告や未来の話し等々。

色々な刺激を受けました!

 

今日は終日講習会。

既存住宅状況調査技術者の講習です。

中古住宅の調査のスキルをさらに高め、物件探しからのお客様のお役にたてるよう勉強です。

 

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