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将来にわたり価値が下がりづらい中古戸建て住宅購入法とは

RELEASE:2018.04.06     UPDATE:2018/04/07
CATEGORY:ブログ, 不動産売買, 戸建住宅について, 社長ブログ
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皆さんこんにちは。

一級建築士、一級建築施工管理技士、宅地建物取引士

自然素材住宅アドバイザーであり、駿河屋の代表の一桝です。

 

マイホームを手に入れようと思ったら

選択肢の1つとなる中古の戸建て住宅。

ついついデザインや設備など、

目に見えるところだけに意識が向いてしまいがちです。

 

しかし、

 

もっと大切な事があります。

それは、家という目に見える部分だけではなく、

家や土地などを長い時間軸で「資産」として見ることです。

 

中古の戸建て住宅を購入して厳選素材(自然素材)でリノベーション(フルリフォーム)して

夢の住まいを手に入れたい!

 

という皆さんであれば、

実際に中古戸建て住宅の物件探しをスタートする前に、

絶対に知っておかなければならない事を今日はお話しします。

 

中古戸建て住宅探しは、

これからお話しする事を常に頭の片すみにおいて探すようにしてください。

 

そうでないと、

皆さんの将来において大きなウエイトを占めるであろう住宅ローンに

もしかしたら大失敗してしまい、

老後や子育てどころでは無くなってしまう危険性があります。

 

 

家によって違う減価償却期間

 

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皆さんは「家」というと、デザインや性能など

目に見える部分のことを一番に考えるかもしれませんが、

当然のことながら家は立派な「資産」です。

 

「資産」である住宅は使うにしたがって老朽化していきます。

 

つまり、年々価値が下がっていきます。

価値の低下は「住宅」が新しいほど急激に低下し、

古いほどゆっくり低下します。

それは戸建て住宅でもマンションでも同じです。

 

マンションなどは新築後10年で一気に価格が下落します。

最近では20年くらいでかなり下落すると言われています。

 

こうした戸建てやマンションなどの資産は、

使用する、しない、に関わらず

「資産」としての価値が下がります。

これを「減価償却」といいます。

 

徐々に価値が下がる減価償却は、当然ながら

ある年数に達したときに価値がゼロになります。

 

この「価値がゼロになるまでの期間」

実はマンションと戸建てでは

ずいぶんと違うのをご存じですか。

 

 

不動産の価値基準も減価償却と同じ

 

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財産の価値が徐々に下がる「減価償却」ですが、

マンションは鉄筋コンクリート造で47年、

木造戸建て住宅は22年と決まっています。

 

価値がゼロというと、「もう住めない状態」なのか?

と思いますが、実際はそうではありません。

 

「減価償却」は「税務上の価値」を表す指標でしかありません。

 

しかし、

 

ここでのポイントは、現代の日本においては「不動産の価値基準も減価償却と同じ」であるということです。

 

 

価値が「大きく下がる家」と「小さく下がる家」

 

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つまり、

 

新築物件は価値が一気に下落するが、

築年数があるていど経過した中古物件の価値は

ゆっくり下がるということです。

 

たとえば、

 

解りやすくするために、

諸経費などは無視した「おもいっきり極端な例」でお話しします。

 

Aさんは新築戸建て住宅で4000万の家を購入しました。

その住宅の価格は2000万だとしたら、土地代は2000万です。

 

Aさんはこの住宅を4000万円の住宅ローンを組みました。

22年後、売却しようと思ったところ2000万で売却できました。

 

実質2000万の家賃を払って22年住んだ事になります。

 

 

Bさんは全く同じ条件の土地の上に、

築22年の中古戸建て住宅が2000万で購入しました。

 

リノベーション(フルリフォーム)に1000万かけて理想の住まいになりました。

22年後、売却しようと思ったところ、2000万で売れました。

 

実質1000万で理想の住まいに22年住んだ事になります。

 

もしリノベーション(フルリフォーム)をしなかったら、22年間タダで住んだことになります。

 

土地は景気の変動で上がったり下がったりしますが、

バブルでも無い限り、現代では極端に下落することはありません。

 

しかし、

 

家という物質的資産は「減価償却」によって

毎年必ず価値が下がっていくのです。

 

 

お得なのはある程度年数のたった中古住宅

 

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こうした「減価償却」の理屈を知っていると、

ある程度年数のたった中古住宅のほうが、

「お得」であると理解できると思います。

これはマンションでも同じことが言えます。

 

この原価償却のカーブは戸建てでもマンションでも同じですが、

償却する年数がそれぞれ22年と47年と差があることから、

お得な築年数はそれぞれ違ってきます。

 

 

中古の戸建て住宅の買い時の築年数は何年か?

 

日本の住宅の歴史は、大きな震災が起こる毎に

大幅な建築基準法の法改正が行われてきました。

 

かなりざっくりと説明すると、

日本の住宅は大きくは4段階にわたって進化して現在に至ります。

 

昭和56年の6月以降に改正された「新耐震基準」が

中古住宅探しの1つのポイントにされています。

 

これは、「新耐震基準」であれば、

とりあえず想定した一定規模の地震では倒壊しないという考え方です。

 

しかし、

 

2000年の6月1日に新たな法改正が行われました。

これは「新・新耐震基準」などとも呼ばれています。

 

2000年以降の住宅と言えば

断熱に対する意識も徐々にですが向上してきた時期です。

 

また、

過去の住宅では、壁の内部が結露して柱などが痛むことが

大きく問題視されてきましたが、

外壁通気工法や透湿防水シートなどの普及で、

住宅の耐久性も向上してきました。

 

なので、

 

2000年6月1日以降に建築確認を取得して着工した物件が

1つのベンチマークとなります。

※2000年6月完成物件は、5月以前に建築の確認申請を通しているので、「新・新耐震基準」ではなく「新耐震基準」です。

 

このブログは2018年に書かれていますので、

2000年6月1日の法改正後に建築確認が出された中古戸建て住宅は、

築18年ということになりますので、築18年以内であり、

減価償却を残り4年を残した住宅ということになります。

 

仮に建物本体価格が2000万の住宅(土地含まず)であれば、

減価償却が終わり、家の価値が実質的にゼロになる

「築22年」の家になるまでの残り4年は、

おおよそ60万円ずつ価値が下がるので、

購入後にあと240万円程度は資産価値が落ちると考えてよいでしょう。

 

 

人口減少が及ぼす家の価値

 

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もう1つ重要になってくるのが、

将来の人口減少社会になった時に、

物件の資産価値に及ぼす影響です。

 

すでに多くの専門書で語られていますが、

人口は都市部に集中するので、

郊外の住宅の需要は低下するということ。

 

つまり、

 

郊外の住宅は都市部に比べて

価値が大幅に下がる可能性があるということです。

 

それは、

 

都市部であっても、駅から遠い物件も同様だと言えます。

 

売却にしてもそうですが、

賃貸の需要として考えたとしても価値は低下していきます。

 

ようするに、

便利でない立地の住宅や土地の価格は下落していくということ。

 

売りたくても値段がつかず売れないかもしれませんし、

貸したくても借り手がつかないかもしれません。

 

不動産は立地によってそうしたリスクが大きくなる時代になるということです。

 

たとえば、

 

将来の資金計画であるライフプランを

ファイナンシャルプランナーとともにしっかり計画したら、

住宅にかけるコストは4000万まではOKだとわかったとします。

銀行の融資も問題なく通りました。

 

しかし、

 

都心の駅近の便利なマンションを購入するには予算が少し足りません。

ちょっと郊外に目を向けると、

庭付きの魅力的な一戸建てが予算内で手に入ることがわかりました。

 

よし!子育て期間中は庭付き一戸建てにしよう。

子育てを考えると少しでも広さに余裕のある家がいい。

 

少し郊外で駅から15分ですが、子供を育てるには最適な環境。

マンションよりも十分広い新築庭付き一戸建てを購入したとします。

 

そして、楽しかった子育ても順調に終わり、

子供も自立したので少し小さなマンションにでも住み替えようか。

そう考えたとします。

 

しかし、

 

いざ戸建てを売却しようとしても、

家自体の価値は「減価償却」されてしまって、

まだ住めるにもかかわらず査定額はゼロ円です。

 

土地代はいくらになるかというと、

郊外で立地も悪い住宅の土地の価格はどんどん下落していっていました。

 

住宅ローンはまだ残っているのに、

売却してもローンの残債にも届かない。

 

貸したくても住宅ローンの返済額にも届かないし、

そもそも郊外で立地も悪い一戸建て、

しかも広すぎる家には借り手もつかない。

 

人口が減少した郊外の街からは、

大手のショッピングモールは撤退してしまい、

買い物もままならなくなり、

ますます住民が減っていきました。

 

こういうことが実際に起こる時代になってきます。

 

 

今日のわかった!

 

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住宅にも「減価償却」という考え方があって、

戸建て住宅は22年で価値がゼロになります。

 

これは売却するときの価格におおきく影響を及ぼします。

この下落スピードは新しければ新しいほど早く下落し、

築22年に近づけば近づくほど下落スピードはゆっくりになります。

 

なので、

 

耐震性能や断熱などの性能もそれなりに良く

家自体の状態も良ければ、

新築に比べ築22年に近づくほど中古住宅は「お得」です。

 

しかし、

 

住宅の性能の歴史は大きく4段階に分かれていて、

2000年6月1日以降に建築確認を取得し着工した物件は、

現時点で耐震や断熱など住宅の性能がそれなり現代住宅に近づいてきた建物です。

(それ以前に比べてというレベルですが・・・)

 

なので、

 

中古の戸建て住宅を購入する際には、

2000年の6月1日以降に建築確認を取得し、着工した物件で、

尚且つ築年数のそれなりに経過したもののほうが、

割安で購入でき、資産価値としては下落しにくい傾向があります。

 

さらには、

 

購入当初の価格から資産価値をなるべく維持したいのであれば、

都市部の駅近物件を、すこし狭くても我慢して住むほうが、

もしもの時には売却しやすく、賃貸に出すにしても借り手がつきやすいので、

安心だということです。

 

中古住宅を購入するときは、

賃貸に出した場合の家賃相場も事前に調査しておくとよいでしょう。

家賃相場が住宅ローンの返済額を上回らないことがわかれば、

万が一転勤などで賃貸に出さなければならなくなっても安心です。

なぜなら、家賃相場は景気にあまり左右されないからです。

 

しかし、

 

そうはいっても住宅は資産価値だけではありません。

大事な子育ての場や家族のいこいの場所でもあるのです。

今日のような話しを十分に理解したうえで、

ご自身の家族の豊かな暮らしにはなにが一番大切なのか、

ご家族ごとの未来を考えて家づくりをすることが、とても大事なのです。

 

 

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<編集後記>

中古のマンションや戸建てを探すお手伝いをしていると、

様々な物件にあたります。

 

お客さまが「これはいい!!」と思っても、

私が「ダメです!」という物件がとても多いことに、

お客さま自身もびっくりされます。

 

しかし、

ひとつひとつ丁寧にご説明すると、

納得をしてくださいます。

 

だからといって「100点満点」の物件はありません。

 

それでも、そのご家族にとって「最良の物件」があります。

そうした物件探しにおける目利きを

素人であるお客さまになるべく早く理解して頂き、

一緒になって最良の物件を探すことが、

一番効率の良い物件探しです。

 

でもそうしたノウハウを理解していただくのはなかなか難しい。

 

だから僕たちのサービスには価値があるということなのですが、

今日のようなブログをなるべくわかりやすく、

沢山アップしてお役にたてればと思いますので、

不動産探し関連ブログも引き続き頑張ります!

 

 

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