ブログBLOG

珪藻土って色々あるの?という人はコレを読む

RELEASE:2020.01.15
CATEGORY:ブログ, 健康, 社長ブログ, 自然素材
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

皆さんこんにちは。
駿河屋の九代目 一桝です。


自然素材住宅というと
想像するのが無垢の床と塗り壁。

塗り壁は珪藻土や漆喰が
日本の住まいにおいての代表選手です。

どちらも室内の湿度を
調整する機能がありますが、
珪藻土のほうが調湿する効果は高いです。

しかし、

珪藻土という名前を使っていても、
メーカーから様々なものが製造されています。

珪藻土に樹脂や科学性のものを
混入させて造っていたり、
自然素材100%であっても、
澱粉を入れすぎてカビが生えやすかったり。

また、

珪藻土の産地は様々ですが
調湿性能には優劣があります。

今日は住環境に良い、
本物の珪藻土はどういったものか、
実際の産地を巡って、
採掘状況も自分の足で見て、

国立大学の地質学の准教授である友人から
珪藻土の論文を調べてもらい
それを読み込んできた私が、

メーカーや現地で伺った話しを含めながら
詳しくお話しさせて頂きます。



そもそも珪藻土とは


珪藻土とは植物性プランクトンである
藻の 死骸が大量に泥などとともに
溜まって固結した泥岩 のことです。

どれくらい前のものであるかというと
50万年前とも言われています。

この珪藻土は大きく2つに分けられます。

「珪藻質泥岩」(マクロポア)

ひとつは、「珪藻質泥岩」と呼ばれ
先の通り死骸が泥などと堆積して固結したものです。
穴の大きさからマクロポアと言われています。

「頁岩」(メソポア)

もう一つは、
「頁岩」(けつがん)と呼ばれ、
珪藻の死骸が泥などと堆積し、
長い時間をかけて固まる過程で
クリストバライトやトリディマイトや
石英に変化したものです。

穴の大きさからメソポアと呼ばれています。

しかし

これは「珪藻土」とは言わず
「頁岩」(けつがん)と呼ぶのが
正式な名前です。ややこしいですね。



ややこしい珪藻土

珪藻土なのに珪藻土じゃないなんて。

では、

なぜ「頁岩」も「珪藻土」と
呼ばれるようになったのか。

この誤解は北海道立工業試験場が
平成3年に出願した特許 において
「頁岩」を「珪藻土」として
表現したことが始まりと 言われております。



「珪藻質泥岩」と「頁岩」の性能比較


両者の性能を比較すると
水の吸着量比では2.5倍。
吸湿率では7倍。
穴の量とも言える面積は3倍以上
「頁岩」(けつがん)(メソポア)の方が優れているのです。

簡単に言うと、
「珪藻土」は大きく分けて2つにわかれ、
「頁岩」(けつがん)(メソポア)を
原料にしたもののほうが穴の大きさが小さく、
調湿機能が高い。

「頁岩」(けつがん)(メソポア)を
原料にしている塗り壁材を使用しないと、
せっかくお金を払っても、
期待しただけの性能を体感できない。

ということなんですね。

こうした意味をしっかり理解していないと、
名前だけ「珪藻土」をすすめられるままに
選んでしまうことにもなりかねません。

売り手側の都合にあった材料は、
仕入れが安く利幅が大きいとか、
樹脂を入れることでひび割れしづらく
クレームにならないなどの理由で、
「珪藻土もどき」を提案されてしまう
こともあるかもしれません。

※樹脂などの物質を配合していない「頁岩」(けつがん)(メソポア) だから割れやすい、クレームになりやすいということはありません。

二種類の「珪藻土」を整理すると

珪藻土とは「珪藻質泥岩」と「頁岩」がある。

「珪藻質泥岩」はマクロポア
(穴の大きさが50ナノメートル以上)であり

「頁岩」メソポア
(穴の大きさが50ナノメートル未満)である。

吸放出機能が高いので
住宅の素材としては
「頁岩」(メソポア)珪藻土を
使ったものを選ぶのが望ましい。

ということです。

以降は、
紛らわしいので「頁岩」をメソポア珪藻土、
「珪藻質泥岩」をマクロポア珪藻土
と呼ぶことにします。



メソポア珪藻土とマクロポア珪藻土


メソポア珪藻土

珪藻土は大きく分けて
マクロポア珪藻土とメソポア珪藻土の
2種類あるとお話ししました。

珪藻土と言うと内装材のイメージが強いですが、
実は採掘される珪藻土の役8割が
工業製品のろ過材や土壌改良材に使用されています。

珪藻土は湿度を吸放出する機能で有名ですが
珪藻土の穴の大きさが50ナノメーター以上のものを
マクロポア珪藻土と言います。

マクロポアの特性は
ろ過材にとても優れていますが調湿機能、
つまり湿度を調整する性能は
メソポア珪藻土に比べて性能が劣ります。

なのでほとんどの用途は
ろ過材や土壌改良材や七輪に使われているのが
一般的な珪藻土の使い道なのです。

では残りの2割はどのように使われており
内装材に適した吸放出機能の高い珪藻土は
どういったものなのでしょうか?



珪藻土の歴史と産地


断層に見えるのが珪藻土(稚内)

珪藻土の調湿機能が注目され、
住宅で使用し始められたのは実は、
ほんの20年ほど前からなのです。

しかも

内装材として使われているのは
日本だけのようですね。

珪藻土の採掘場所は、
北海道 秋田 大分 石川 岡山などあります。

住環境において大切な
「調湿」機能が高い「頁岩」(けつがん)

すなわち、

穴の大きさが2~50ナノメートルのもの。
ここでは「メソポア珪藻土」と呼んでいるものです。

この「メソポア珪藻土」は
北海道の稚内で主に採掘されています。

メソポア珪藻土の品質が良いのが
北海道の稚内産なんだと
覚えておくとよいと思います。

その他の産地のものは、
珪藻土の穴の大きい「珪藻質泥岩」です。

ここでは「マクロポア珪藻土」
と呼んでいるものです。

この「マクロポア珪藻土」は、
ビールや醤油など
「濾過」して不純物を取り除く際に
利用されております。

この「濾過」に使う珪藻土の市場は
とても膨大なので、
「珪藻土」という名前で非常に多く、
安く流通しております。

この安い「珪藻土」を使った商品が、
建材メーカーなどでも非常に多いのです。

つまり
「メソポア」や「頁岩」とあえて言っていない
珪藻土系建材はこのマクロポア「珪藻質泥岩」
である可能性が高いと考えられます。

理由はマクロポア「珪藻質泥岩」の方が
市場に圧倒的に多くでまわっており、
流通しやすい分、安いからです。

実際に市場に出回っている珪藻土の
8割はメソポア珪藻土(頁岩)ではないかと
業界の方も言っています。

私が知っている限りでは、
5社程度しか珪藻土の塗り壁材として
メソポア珪藻土を使っておりません。

工務店や建設会社などに提案されたら
どこで採掘された珪藻土なのか
聞くことをお勧めします。



珪藻土の色


珪藻土って、珪藻質泥岩でも頁岩でも、
実際にご覧になったことのあるかたは
色の違いをご存じですか?

「白い」もの。
これは熱を加えて焼成しているものです。

黄色やちょっと赤みがかったもの。
これは焼成していない珪藻土です。

仕上がった珪藻土の塗り壁は
なぜ色々な色があるのか。
(ポップな色は着色されています)

これは、焼成しているか、
もしくは
消石灰か白セメントで白くしているものです。

消石灰は簡単にいうと漆喰の成分です。
漆喰自体の吸放出機能は
珪藻土ほど高くありませんが
セメントよりは調湿します。

漆喰の壁は、
漆喰自体が調湿機能が高いわけではなく
昔の住宅の土壁部分も含めて
調湿機能として効果がありました。

漆喰自体が調湿機能が
高いように思われますが
実際には漆喰自体の調湿機能は
それほど高くありません。

しかし

塗り壁材にセメントを成分として
混ぜているメーカーが多いのです。

なぜなら、
珪藻土単体では固まることが出来ないので
セメントを使って固めてしまうのです。



白い珪藻土用塗り壁材がある理由


世の中には様々な珪藻土を使った建材、
壁塗り材があります。

珪藻土が表面に塗ってある
クロスなんていうのまであります。

メソポア珪藻土は色が茶系色なので
建材における含有率が高ければ高いほど
珪藻土本来の色である茶系色に近くなります。

しかし

白くても珪藻土と言っている商品があります。
これは白セメントか消石灰を入れているか
もしくは他の成分を混ぜていることが考えられます。

珪藻土は素材自体で固まる性質をもっていないので
白セメントを入れている商品も多いです。

白く固めるために白セメントを入れるのです。

また消石灰を入れる場合もあります。
消石灰はいわゆる「漆喰」の原料ですので
珪藻土には劣りますが、
セメントよりは調湿をする特性があります。

ここでお伝えしたいのは、
消石灰もセメントも悪ではなく、
調湿効果を期待する塗り壁材である
「珪藻土」の性能をより高める為には
こうしたものが入ると調湿性能が
低くなるということです。

調湿性能を優先したい方はこういう事を、
しっかりと知っておくと良いと思います。



固める為の「でんぷん糊」


OLYMPUS DIGITAL CAMERA

調湿性能を優先する上で、
知っておいたほうが良い事を
もう1つお伝えします。

珪藻土の純度が高いメーカーは
澱粉糊と粘土凝結で固めています。

ですので、
ぬらせばすぐに粘土状になります。

ここで注意しなければならないのは

「珪藻土を壁に塗れば、湿度を調整してくれるので結露はしない」

という「誤解」です。

結露のメカニズムは、
ここではご説明しきれないので省きますが、
空気に含むことが出来る水分というのは、
温度によってそれぞれ限界があります。

それを越えたとき結露が起こるのですが
調湿効果の高い珪藻土を壁に塗っても、
結露する「限界」はあるのです。



珪藻土の調湿機能は万能ではない


珪藻土の調湿効果を過信するあまり、
冬場にインフルエンザを心配して
湿度を上げすぎると、
珪藻土の壁でも結露します。

また、

脱衣所など湿気がこもりやすい場所だからといって
珪藻土を使い、その効果を過度に期待して、
お風呂上がりに換気せずに放置したりすると
結露してしまいます。

しかも、

珪藻土の純度が高い、
セメントや消石灰や樹脂なども混入してない材料だと
何で固めてあると思いますか?

答えは澱粉糊です。
澱粉糊はあるいみ食品ですので
結露が発生してからカビが発生するまでは
時間がかかりません。

珪藻土でカビが生えるのは、
珪藻土の効果を過信しすぎたために、
住まい手が結露させてしまい起こるのです。



自分に合った珪藻土とは


結局、どんな珪藻土がいいんだろう?

そう考えている方。

住まいの素材に「珪藻土」を選ぶこと自体
調湿効果を一番にお考えだと思いますので
調湿効果を期待する方への
アドバイスをするとすればズバリ、

北海道の稚内産のメソポア珪藻土の
純度が高いものを選ぶことをお勧めします。

さらに言うならば、
珪藻土を固める為にセメントや
石灰を使っていないものです。

ただし、

珪藻土は自分で固まることが出来ません。
セメントなどに依存しない場合、
澱粉糊を過度に入れてしまい、
カビが発生しやすいものもあります。
こうしたものも避けたほうが良いでしょう。



今日のわかった!


珪藻土の調湿機能を
過信しすぎてはいけませんが、
お風呂上がりは換気する、
冬場の湿度を加湿器で上げすぎないなど、

普通の暮らし方をすれば
室内はかなり快適になります。

また、

珪藻土の含有率が限りなく高い物を!
ということでもありません。

ご自身の住まい方に適した配合をされている
珪藻土を選ぶことが大切です。

素敵な住まいを彩る
壁の色だって大切にしたいです。

珪藻土本来の色合いは、ナチュラルすぎてちょっと・・・。

という方もおりますよね。

それはそれで良いと思うのです。

やはり気に入った住まいに「色」は重要です。
住まい方に適した素材を選ぶことが大切ですが、
生活に楽しさや彩りも必要です。

大切なのは、創り手都合の素材を
言われるがまま選んでしまわないこと。

つまり、

固まりやすい、
ひび割れしない施工しやすい、
原材料が安い等々の理由から、
期待した性能を発揮しない素材は沢山あります。

正しく知って、自分には何が良いのか
ちゃんと考えて選ぶことが大切です。

参考資料

北海道立地質研究所報告 No.74 p.83-95

http://www.gsh.hro.or.jp/publication/digital_report/gsh_report/74pdf/gshr74_083_095.pdf

湿度調整材料としての頁岩・珪藻質泥岩の特徴について

-いわゆる”稚内珪藻土”の地質鉱物学的特徴-

八幡正弘

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

<編集後記>

先日は仕事の合間をぬって
新年のお墓参りをしてきました。


駿河屋の墓は以前、東大の赤門前にある
法真寺にあったのですが
七代目与之吉がそこの住職といろいろあり
全て引っ越して今の場所にうつりました。

八代目の父も高齢になり
いまの墓の管理は僕が引き継いで
できる限り毎月訪れています。

今日は洗車スポンジで墓石全体を洗いましたが
毎度のことながら、この掃除は
祖先の背中を流しているような気がします。




駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」

 【お問い合わせ】  【著者 プロフィール】 【ブログ一覧】

駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント

幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の

★メルマガ「厳選素材住宅論」登録・解除

★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋

Facebook

★僕のFacebookアカウント(フォロー大歓迎です)

★創業1657 駿河屋

★宿泊体感型モデルルーム&ナチュラルショップ「空まめの木」

★駿河屋の自然派体験クラブ「つちからの会」

記事が気に入ったら是非シェア宜しくお願い致します!(^_^)/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
中古マンション探し×「自然素材」を使ったリノベーション(フルリフォーム) 叶える理想の住まい
  • 家づくりのコンセプト
  • 施工事例
  • お客様の声


お問い合わせCONTACT

こだわりの自然素材・天然素材(珪藻土・無垢・無添加・漆喰・い草・畳・和紙・塗料・布クロスなど)を使った注文住宅・リノベーション(フルリフォーム)・健康住宅なら東京都墨田区の駿河屋0120-124イイニホン-029オーガニック

< 事業エリア >
東京  :23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・
     文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市
千葉  :習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市
埼玉  :三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市
神奈川: 川崎市
※ 上記エリア外の方は、個別にご相談ください。
宿泊体験型モデルルーム 他とは違うこだわりの「自然素材」を泊まって体験!
< 事業エリア >
東京  : 23区(墨田区・台東区・品川区・渋谷区・新宿区・杉並区・世田谷区・中央区・千代田区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区・足立区・荒川区・板橋区・江戸川区・大田区・葛飾区・北区・江東区)、三鷹市、調布市
千葉  : 習志野市、鎌ヶ谷市、柏市、松戸市、市川市、浦安市、船橋市
埼玉  : 三郷市、八潮市、草加市、越谷市、鳩ヶ谷市、川口市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市
神奈川 : 川崎市
※ 上記エリア外の方は、個別にご相談ください。
宿泊体験型モデルルーム 他とは違うこだわりの「自然素材」を泊まって体験!