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「売る為の間取り」と「幸せになる為の間取り」とは

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皆さんこんにちは。
駿河屋の九代目 一桝です。

建物、つまり家の及ぼす影響は
子育てや人生にも大きな影響を与えます。

「建物は人を育てる」という言葉があります。

この言葉はアメリカの建築家
ウイリアム・メレル・ヴォーリズの言葉です。


ウィリアム・メレル・ヴォーリズとは
1900年代に中盤に活躍したアメリカ人で、
日本で数多くの西洋建築を
手懸けたことでも知られています。

この「建物は人を育てる」という言葉。

今日は間取りが子供や家族に及ぼす
大きな影響についてお話しします。




建築は人を育てる



子供は身の回りのものを敏感に吸収します。

生活のほとんどを過ごす住まいに
使われている素材や物の感触を
子供はそのまま記憶に焼き付けていきます。

特に幼い子供は大半の時間を
自宅で過ごしますので、
身体はもちろん、心の健康、
性格や能力、人間性や世界観、
さらには将来性まで影響してきます。

「とは言っても一概に家だけではないでしょう」

と言われてしまうかもしれませんが
そうしたことを理解して、
意識してつくられた家と
そうでない家を選ぶ親の思想は、
間接的にも直接的にも確実に家に現れます。

それが毎日をすごす子供たちへの
教育や思想という形で、
間接的ではあっても確実に
受け継がれていくのだと私は強く思います。

つまり、

「建築は人を育てる」と行ったヴォーリズも
建築に注ぎ込まれた想いや、施主の思想までも、
建築というものがつくりだす空間は、
静かに語り続け、

そこに暮らす人々に大きな影響を与えるのだと
言っているように私は思うのです。



建築基準法は最低限の基準

日本でも一部の建築家は
新建材と呼ばれる合板や複合フローリング、
ビニールクロスなどを
住宅に使うことに慎重です。

現に、私たち建築士が定期的に
受講を義務づけらている定期指定講習会でも、
新建材の害を認めていて、
子供や女性に影響を及ぼすと伝えています。

※ご興味ある方は以前のブログ「建築基準法は最低限の基準」を読んでみてください。

ブログ【建築基準法は最低限の基準】

経済的な合理性を最優先にされたために、
ガンやアレルギーなどを発症させる可能性のある
物質が新建材を通じて住まいに使われ、
社会に浸透したのです。

1990年代に社会問題となった
シックハウス問題ですが

2003年に施行された建築基準法の改正でも、
新建材は若干の変化を見せただけで、
規制の網からもれた他の物質の濃度が
逆に増えてしまったりしており、
根本的な解決にはいたっていません。

こうしたものによる健康被害は、
全ての人に発症するわけではないので、
法律で定める基準は、
経済的合理性のある範囲だけにとどまります。

さらには、

劣悪な空気環境を24時間換気で補おうとする、
対処療法的な法改正にとどまっています。

つまり、

今でも建築基準法の基準ギリギリで
つくられた住環境は真の意味で
安心出来る場所ではないということです。

ご存じの方は少ないですが
建築基準法の第一条第一項には、
「最低限の基準を決めた」と書かれています。

現代の法律をクリアしているだけでは
安心出来る住まいは創れないということです。



子育てに望ましい住宅とは

現代の住宅は断熱や気密をはじめ
様々な性能が向上してきています。

それぞれ高性能の設備機器も
どんどん開発が進んでおり、
より暮らしが便利で快適になってきました。

しかし、

本来子供にとって良い環境とは
便利さでは決してないはずです。

それよりも、

住まいは安心して健康に過ごせる空間で
子供を見守りながら家事に専念でき
家族の会話が自然に増えて
いつも団らんを感じられるような

そんな家が子育てにふさわしい家だと思うのです。

そもそも、

白くてピカピカののビニールハウスよりも
夏は心地よく冬は暖かい自然の物に
囲まれた空間のほうが、
子供の想像力はより一層伸びるでしょうし、
元気に健康に育つのではないでしょうか。


本物を知ると偽物が分かるのと言いますが
本物の木を知らない子供は
とても可愛そうだと思います。



「考えられた間取り」とは


住まいにおいて子育てに大事なもう1つは
「考えられた間取り」です。

「考えられた間取り」とは
家族の幸せを最優先にして
考えられたという意味です。

家族がどうしたら より幸せにれるのか
毎日が笑顔で楽しく幸せに暮らせるのかを
ちゃんと考えた間取りです。

反対に「そうでない間取り」とは
限られた敷地に部屋数をいかに多くし
法律ギリギリまで広く建て
万人になんとなく受け入れられる
「売りやすさ」を考えた間取りです。

こうした間取りは分譲マンションや
建売住宅がそうしたものです。

これは家族に幸せではなく
「販売」を目的としてつくられた家です。



間取りは家族の未来を変えてしまう

住まいで過ごす時間はとても長く
間取りは住む人の行動を成約します。

例えば、

思春期を迎えた子供は
親と積極的にコミュニケーションを
取りたがらなくなる子供もいます。

そうした子供の部屋を玄関脇の部屋にした場合と
リビングに隣接させた部屋にした場合とでは、
親との積極頻度や気配の感じ方が
は明らかに変わってきます。

また、

1階にある客間は、
奥さんと喧嘩したお父さんが
遅く帰った時に使うようになったりし、
そのまま家庭内別居になってしまう事もあります。

このように、

家族がふれあうことを
意図せずに設計された住まいは、
関係が改善される方向へ導かれることが
難しくなるばかりでなく
かえって関係が悪化することもあるのです。

反対に、

たとえ気まずくなっても、
なんとなく気配が感じられたり、
顔を合わせる機会が多くなる間取りには、
家族の関係が一旦悪くなっても、
修復する力があるのです。

間取りの専門家が過去の事件などを取り上げて
事件の原因を説明できるほど
間取りは家族にとって重要なのです。



家づくりのそもそもの目的は


家づくりは家族がより幸せに
暮らすことが一番の目的だったはずです。

その住まい作りをきっかけにして、
家族の未来をも望まぬ方向へ
導かれてしまうことになっては、
とても悲しいことだとおもいます。



今日の「わかった!」

今日は子供のいるご家庭に向けて書きましたが、
当然ながら子供がいるいないに関わらず
家づくりにはこだわって欲しいと思います。

安易な間取りに合わせて暮らすのではなく
自分たち家族の幸せな未来をおもって
間取りや素材をしっかりと選ぶ。

本物の無垢の木や自然由来の素材は
健康に対して安心できるというだけではなく
子供の情操教育、体験教育にとても大切ですし
住む人の心をいやします。

間取りは「しっかりと考えられた住まい」か
「そうでない住まい」かは、
家族の未来も大きく変わってきます。


有名な言葉にこんなものがあります。


「心が変われば行動が変わる

行動が変われば習慣が変わる


習慣が変われば人格が変わる


人格が変われば運命が変わる」



松井秀喜選手の座右の銘で知られていますが、
もともとはウィリアム・ジェイムズ
(心理学者、哲学者)の言葉だと言われています。


間取りはまさに
日々の行動や習慣を変える
大きな力をもっています。

普段の生活動線も全く変わってしまい
家族みんなの生活自体も
全く違うものになってしまいます。

家は人生すら変える
大きな力を持っています。

その力をどう生かして行くかは、
お父さん、お母さんそれぞれの
想い次第なのです。


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<編集後記>

僕には大学4年の長女と1年の長男がいます。

子供部屋をつくるうえで一番大切にしたことは、
常に顔を合わせる環境をつくることでした。

2人とも個室がありますが、
両方ともリビングに隣接させました。

その為、

誰がいつどんなに不機嫌だったり、
ケンカしたとしても、
食事や外出はもちろん、
トイレも風呂もリビングを通らないと行けません。

おかげで、
子供たちの顔色や状態は
親がいつも把握できる状態になりました。

しっかりと扉をつけたのですが、
気配もなんとなく伝わってきますし、
こちらがリビングで大笑いしていると、
なんとなく部屋から出てきたりしています。

実は、息子が小学校時代に僕との関係が
悪くなった時期がありました。


息子には厳しくしすぎたのが
原因だったのですが、
この部屋の配置のおかげで息子に話しかけやすく、
本格的に関係が悪くなる前に
改善できたようにおもいます。

誰も愛する家族と仲が悪くなることを望んでいませんよね。
僕も早く関係を改善したかったんです。

間取りはしっかり考えて創っておけば、
そんなことも手伝ってくれるんです。


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