皆さんの住まい作りでつかう木を、ご自身、ご家族で伐採し、新たな住まいで使うことが出来たら、なんだか楽しくありませんか。
それは新築住宅でも、マンションリノベーション(フルリフォーム)でも可能です。
今日は、「ご自身で木を伐る家づくり」について、改めてご説明します。
目次
木は伐採する時期が決まっています。
「寒伐り」と言って、一般的には寒い時期に伐るのが本来の木の伐採です。
理由は、春や夏などの成長期だと、水分をどんどん吸い上げてしまい、腐りやすい木になってしまうからです。
高度経済成長時代は、本当に国産の木材が足りず、そんな時期でも伐採し、乾燥していない含水率が高いままの「ずぶ生」材なんかも市場に出てきても売れてしまったようですが、そんな木材で建てられた家は、いまごろどうなっているんでしょうかね・・・。
現在でも、林業は不採算産業と呼ばれるほど資金不足の業界ですので、年中伐採しているところも多いですが、本来の木の伐採は「寒い時期」だということを覚えておいて下さい。
ですので「ご自身で木を伐る家づくり」のスタートは、まさに今なのです。
「ご自身で木を伐る家づくり」は新築のお客様だけでしょ?と聞かれることが多いのですが、マンションのフローリングに使う方でも体験したい!という方はお連れになっています。
僕たちは、「自分たちが使いたい!」を基準にお客様に素材を厳選してお勧めしていますが、なにより家づくりの物語を大切にしています。
なので、DIYに積極的に関わって頂いたり、生まれ故郷の木を提案したりしていますので、
「どうしても子供たちと木を伐って使いたい!」
という想いのある方は徹底的に応援しますので、遠慮無くおっしゃって下さい。
それは、新築住宅でも、マンションリノベーション(フルリフォーム)でも全く同じです。
なにより僕たちは、そうしたお客様の思い出の場に関われることを一番の喜びとしています。
木の伐採はとても危険がともなう作業ですが、杉やヒノキなどの針葉樹であれば、プロのサポートで伐採体験をすることは可能です。
残念ながら、クリやナラやサクラといった、広葉樹に関しては、枝がはっており、曲がった木が多い為、専門の伐倒師でないと危険がともなうので体験して頂くことは出来ません。
しかし、毎年1回、南会津で伐倒製材見学会を実施しておりますので、そこで伐倒を見学した材料をすぐに製材をして、購入し使うことは可能です。
以前は静岡の天竜区で行っておりましたが、世代交代などの事情で、今は一旦お休み中です。
現在では、少し遠方ですが、「新月伐採材」の杉やヒノキの場合には三重県の美杉の森になります。
「木の種類は選べるの?」でもご説明しましたが、福島県南会津では、伐倒製材見学を毎年1回実施しておりますので、そこで伐採を見学した木材を購入し、家の一部に採用することは可能です。
木材は機械で乾燥させるのではなく、自然の状態で行う「天然乾燥」をおすすめしております。
理由は天然乾燥のほうが香りも色も良く、完成した住まいの空気が全く違うからです。
機械で乾燥してしまえば、伐採してから建材として使用するまでの期間を短くできるのですが、天然乾燥の場合には最低でも1年かけないと、建材として使用することが出来ません。
なので新築であれば、希望する住まいの完成時期から逆算して、基礎工事後に土台をつくるタイミングで納入するのが、最初の木材をつかった工事なので、そこから最短で1年前に伐採するということになります。
現在、ご相談頂いているリノベーション(フルリフォーム)のお客様は、ご自身で伐採して床材などに使いたいということから、完成を来年の3月に設定して、今年の2月に伐採体験の計画をたてています。
お客様が土日がお休みのことが多いので、開催は土日に合わせます。
新月伐採材の場合には、下弦の月から新月までのタイミングの土日になります。
新月伐採材に関してはこちらのブログを参照して下さい。
ブログ
木も伐る旬「伐り旬」があるのを知っていますか?「新月伐採」(月齢伐採)材とは
理想は土曜の朝に新幹線で三重に向かい、駅で僕たちがレンタカーでピックアップし、伐採場所へお連れします。
伐採体験をして、森のバーベキューを堪能したあと、また駅までレンタカーでお連れします。
お客様は鳥羽か伊勢神宮の近くへ宿泊される方が多く、翌日は鳥羽水族館やお伊勢様参りをする方が多いです。
前回のお客様の体験風景はこちらのブログを参照下さい。
ブログ
「駿河屋の想い」でも私自身が語っていますし、僕がつくった動画でも語っているように、安い物を使い捨てする社会に僕たちは疑問を感じています。
※音が出ます 4分14秒です。
僕たちの会社のある東京の墨田区は、もともと物づくりの街でした。
小学校には会社員の子供はおらず、職人さんや個人商店、家内工業の家の子ばかりでした。
給食に出てくる豆腐はクラスの可愛かったEさんのお父さんが作っていたり、近所で建ててる家は、出入りの大工さんのやっちゃんが建ててました。
ある機械の部品や友達のお父さんが作っていたりして、全部顔の見える社会だったんです。
それがいつの日か、「どうせ安いのだから、壊れたら買い直せばいい」という社会になってしまった。
住宅もまさにそんな扱いをうける社会です。
そう考えると、僕たちは家づくりを通じて、色々なことができるのではないか。
素材の産地やそこで働く人たちの想いなどを伝えることで、住まいの正しい価値が伝わり、より長くより幸せに住まいを愛してくれるのではないか。
そんな想いもあって、お客様を産地にお連れしたり、伐採体験をしてもらったりしているのです。
もはやそこには時間や手間は関係のない話しだと思っています。
「ご自身で木を伐る家づくり」を体験すると、住まい作りがまったく別の次元、大切な家族のストーリーの1つになります。
特にお子様が物心ついたころであれば、この体験教育ははかりしれない素晴らしさを秘めていると思います。
生きている木を自らの手で伐採し、その木で自分の住まいを作る。
自然に対する感謝の心を育みながら、物づくりの素晴らしさを体験するでしょう。
そうした体験をした子供たちは、たとえ住まいを解体することに、将来なったとしても、「この木を次の住まいでも使いたい」と言ってくれるはずですし、孫世代に「おじいちゃん、おばあちゃんと伐って家づくりをした木」と伝えることだと思います。
こんな素晴らしい「連鎖」があるでしょうか。
その場に立ち会わせて頂く僕たちまで、幸せを実感してしまう、素晴らしい機会となっています。
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<編集後記>
この「ご自身で木を伐る家づくり」の伐採体験は、僕の仕事の中でも、感動する楽しい仕事の上位となっています。
他にもお客様の子供たちとのキャンプや田植えも大好きですし、住まい作りのセレモニーも大好きですが、大木を切り倒し、住まい作りがスタートするこの瞬間は、たとえようのない嬉しさがこみ上げてきます。
この仕事をやっていた良かったなぁ~・・・。としみじみ想うのでした・・・。
駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
★産直の厳選素材住宅 自然素材住宅・珪藻土・無垢の木なら創業1657年 駿河屋
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