皆さんこんにちは。

駿河屋の九代目　一桝です。

 

 

 

突然ですが、皆さんの住まいの根幹となる法律「建築基準法」の最初に書かれていることを、ご存じですか？

 

 

「建築基準法」

 

目的　第一条　この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する

 

“最低の基準”を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り

 

もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。

 

 

 

と書かれています。

 

「最低の基準」が定められているのが建築基準法なんですね。

 

 

なので、食品で言えば、低品質の加工食品とでも例えられるかもしれません。

 

 

これを聞いて皆さんはどう感じたでしょうか。

 

 

さて、今日の本題に入ります。

 

 

アメリカやカナダでは、ドライウォール工事、

 

つまり壁の下地に石膏ボードを貼り、突き合わせのジョイント部分にパテと呼ばれる隙間を埋める処理をして、その上に水性塗料などで壁を仕上げるのが一般的です。

 

しかし日本では、工事がしやすく早くできるということから、ビニールクロスと呼ばれる壁紙が広く普及しております。

 

 

 

 

ビニールと書いてある通り、ビニールなので湿気を閉じ込めます。

 

ビニールハウスを想像するとわかりやすいかもしれません。

 

そういう特質なので、結露がしやすく、カビが生えやすい・・・・。

 

そもそも石油から出来ている物ですし、化学性物質を沢山含んでおります。

 

 

 

ベニヤなどの合板の上から貼ることも、施工会社によってはあるようですが

 

ここから、溶剤・可塑剤（かそざい）・防腐防黴剤（ぼうふぼうかびざい）

 

難燃剤・塩化ビニルモノマーなど、健康上問題があると言われるVOCがゆっくりゆっくりと室内に放散します。

 

VOCとは揮発性有機化合物のことです。

 

 

 

ちなみにVOCの１つである塩化ビニルモノマーは発がん性物質と言われています。

 

こうした物質に可塑剤や防腐防かび剤や難燃剤、それから着色剤や発泡剤、安定剤など沢山の薬品を添加してつくられたのがビニルクロスです。

 

 

 

可塑剤は環境ホルモン作用があると言われていて、それは隔世遺伝するとも言われています。

 

 

現代の住宅に使われる素材は、経済と効率を優先する為に大切な「私たち自身の健康」をあまり考えていないもので建てられるのが現代住宅です。

 

 

経済や効率はもちろん大切ですが、私たち大人は、正しい知識を知った上で選択するということがとても大切だと思います。

 

 

そうした中で、優先順位を正しく見極めて、コストを考えながら正しく、バランス良く判断して行くには、専門家のアドバイスが必要です。

 

 

建築基準法で定められていることは「最低の基準」だということを忘れないで下さい。

 

 

 

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＜編集後記＞

 

僕は北海道が好きで、年に数回おとずれます。

 

原木の仕入れや、今年の伐採状況をみに行くのに年に２回は旭川を訪れます。

 

厳選珪藻土の採掘などの関係でも稚内にいったりもします。

 

そのほかに湖での釣りや登山で２回ほど行く事があります。

 

北海道に興味をもつと、地理的なことから様々な歴史的背景があったり、先住民族のことを調べたりするうちに、アイヌに興味をもつようになりました。

 

アイヌ文化は、「全てのものには霊魂がやどっている」という考えが根底にあります。

 

僕自身も祖父から

 

「全てのものには命がある」

 

「つくられたものには魂がやどる」

 

と教えられて育ったことから、なんとなくアイヌの様々な文化や風習をすんなり受け入れることができます。

 

前回北海道に行ったときは民族共生象徴空間「ウポポイ」をやっとおとずれることが出来ました。

 

ウポポイはアイヌの文化博物館のようなところで、苫小牧の近くの白老町にあります。

 

２時間ほど時間をとって訪れたのですが、時間は全く足りませんでした。

 

アイヌの文化風習はすべて精霊と暮らしをともにしているといって良いかもしれません。

 

少数民族で差別を受けたアイヌですが、ロシアと日本に挟まれた明治前後の歴史はとても複雑なものです。

 

作家　川越宗一の「熱源」はそうした時代背景の中、ロシア人や日本人、アイヌなどの先住民族など、それぞれの立場から物語が語られており、とても興味深いです。

 

興味ある方は是非手に取ってみてください！