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日本の山は伐採の時期「伐り旬」その意味と役割が分かりやすいまとめ

RELEASE:2015.12.03     UPDATE:2016/12/07
CATEGORY:ブログ, 社長ブログ, 自然素材
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植林された日本の山の多くは

伐採をする旬、すなわち「伐り旬」(きりしゅん)

を迎えているのを知ってますか?

 

PA150282

健全な植林の状況(奈良吉野)

 

伐り旬ならまだしも

放っておくと手遅れになる局面まで

追い詰められている状況です。

 

 

戦後からの復興に向けて

政府は日本の木を沢山伐ると同時に

植林を進めてきました。

 

そのときの苗木が大きく成長し

今、建築資材としてちょうど良い時期を

迎えているのです。

 

しかし、日本の木材自給率は

まだまだ少なく、20%代のままで

ほとんど伐られることなく山林に放置されています。

 

この状態が続けば

山は保水能力を失い崩れ

荒れ果ててしまうのです。

 

なので、日本の木材をみんなで活用し

森林を健全な状態で循環させなければなりません。

 

 

使われなくなった日本の木

使われなくなった日本の木

 

PB070026

土砂災害を防ぐために間伐をするが

資金が無いために山林に放置

 

 

戦後の復興需要からの高度経済成長へ

急激に増えた木材需要によって

木材の価格は高騰しました。

 

その結果、昭和30年代に木材の輸入自由化が

段階的に進められることになりました。

 

その為、木材の輸入量は、

昭和30年代から40年代にかけて

急激に増加し、

 

昭和48年には、昭和30年のなんと

30倍に当たる7千5百万m3の

木材が輸入される結果となりました。

 

最終的なトドメを刺したのは、

昭和60年のプラザ合意です。

 

これにより急激な円高が進み

木材の輸入量も急増し、

平成元年には、戦後最高の

8,326万m3を記録しました。

 

なので、手間ひまとお金をかけて

日本の木を伐るよりも

海外から安い木を買ってくるほうが

安価になってしまった為に

 

日本の木は伐られずに

山に放置される結果となってしまったのです。

 

植林した木を伐らないとどうなる

植林した木を伐らないとどうなる

 

PB070053

根が張らずに倒れてしまった杉

 

本来、伐られるはずの木が

そのまま放置され、木が密集したままだと

日の光が根元まで届かずに

木は健全に成長が出来なくなります。

 

 

PB260294

間伐が進まず細く弱い生育

 

根は弱々しく細くなり

土にふんばる力もなくなります。

 

下草も育たないので

土壌の栄養分も少なくなります。

 

こうして山はやせていき

木々は倒れ

土砂災害に発展し

河川は荒れて海も潤わなくなるのです。

 

間伐とは何?

間伐とは何?

 

一般的に間伐は

人工林(主に針葉樹林)で行われます。

 

杉や檜などの針葉樹は

垂直に真っ直ぐ成長させ、

枝(節)を作らせない為に、

わざと密集させて過密な植林を行います。

 

過密な状況での成長過程で、

成長や素性の悪い物を

間引くのが間伐です。

 

間伐しないと森はどうなるの?

間伐しないと森はどうなるの?

 

PB260292

生態系にダメージの大きい「皆伐」(かいばつ)

 

自然災害で荒れる

間伐をしないと

ひ弱な木ばかりになってしまい、

風、雨、雪など自然災害で折れやすく、

病虫害が発生しやすくなります。

 

保水力が低下し崩壊する

間伐が出来ずに密集した森のままだと

明かりが下まで届かずに下草が茂らず

森も肥えていきません。

 

植林の森全体が枯れてしまいます。

山の保水能力も低下し

土壌の流出や山体の崩壊に繋がります。

 

食物連鎖の崩壊

山が「健康」を害せば

当然生態系にも影響が出ます。

動物たちの生活が脅かされることになります。

 

なので適度な伐採が必要なんです。

 

サイクルがある「伐り旬」

サイクルがある「伐り旬」

 

木は60年、80年、100年の他院にで

「伐り旬」を迎えると言われています。

 

戦後に植林された木は

今がちょうど伐り旬です。

 

しかし、いくら伐り旬を迎えていても

適正な価格で購入する人がいなければ

日本の山はますます荒れてしまう一方です。

 

なので、日本の木を今はどんどん伐って

みんなで使わなければならないのです。

 

今日の「わかった!」

今日の「わかった!」

 

PA150284

植林で育てられた檜(奈良・吉野)

 

戦後の復興で木材の需要が伸びましたが

為替変動で外国の安い木ばかりが

使われることとなってしまいました。

 

需要がないのでお金が無く

間伐をする資金もありませんので

間伐が進まず、ますます良い木が

育たなくなっています。

 

また、間伐しない為に

山がやせ細り自然災害も増えています。

 

なので、

伐り旬を迎えた日本の木は

みんなでどんどん使わないと

取り返しのつかないことになってしまうんですね。

 

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<編集後記>

 今日は昔の会社の同期であり

僕がハウスクリーニング屋さんを15年前に始めた当初

色々と応援してくれた不動産会社の社長と

毎年恒例の2人の忘年会です。

 

現在では取引はほとんど無くなってしまったけど

お互い同じ釜のメシを食った同期であり

事業を始めた同志であり

毎年楽しみにしています。

 

毎年交互にゴチになるのですが

今年は僕がゴチになる番。

 

今日はすっかり飲み過ぎてしまいそうです。

 

 

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