家の中の空気は、人が生活しているだけで汚れていっています。
それは住宅をつくる新建材の影響は当然のことながら、料理をつくったり、お風呂に入ったりすることでも、水蒸気などや調理臭などで空気は汚れます。
人間が呼吸するだけでも二酸化炭素が排出されていることからも理解できると思います。
住宅に使う「新建材」による空気の汚染や、PCや家電からも化学物質が発生したり、洗剤や除菌剤、防虫剤などなど、家に持ち込まれるものでも空気を汚染していきます。
なので現代住宅の法律では24時間換気が義務づけられておりますが、稼働を止めていたり、新鮮な空気が入る吸気口を「寒いから」といって閉めてしまっていて、正しい換気がされていないお宅を見かけます。
今日は家における「換気」の基本をお話しします。
家の設計には「換気計画」というものがあります。
その家において、どのような経路でどれだけ換気をする必要があるかという計画です。
計算に基づいて家ごとの換気量を求めたら、必要換気量を家のどの部屋を通ってどこに出していくかということを決めるのが「換気計画」です。
こうして決定した換気量と経路が満足されて、はじめて室内の空気の質が許容濃度以下に保たれます。
特に現代の高気密住宅では、日常の意識しない窓の開け閉めでは、必要な換気量が確保できないので、換気扇や吸気口といった設備が必要になってきます。
こうしたことを正しく計画しないと、せっかくの高気密、高断熱住宅の性能が正しく発揮されないので、とても大切なことなのです。
家の中で特に汚染された空気が発生しやすいのは、トイレ、キッチン、お風呂、洗面所など、水回りと呼ばれるところです。
こうしたところから、一酸化炭素や窒素酸化物、水蒸気、臭気などが発生します。
こうした発生物質を室内から効率的に外に出せば、居室の空気を新鮮に保つことが出来るのです。
家はこうした発生源から正しく排出しつつ、新鮮な空気を取りこむ為の家全体の「換気計画」をする必要があります。
キッチンは家におけるもっとも汚染物質を発生する場所です。
ガスレンジであれば、水蒸気や二酸化炭素、窒素酸化物が発生しますし、調理のニオイや油分そのものも汚染物質と言えます。
キッチンの換気計画に大切なのは、レンジフードの設置位置とフードの大きさです。
基本となるのはフードがレンジの真上に来ることと、必要なフードの大きさを確保することです。
吊戸棚の位置を高くした場合、吊戸棚の下とレンジの高さを合わせることは、排気効率が低下するので、レンジフードだけ下げるなど対策が必要です。
理想はなるべく低くすることですが、調理する人の身長と、消防法を守りながら設計者と相談してください。
また、キッチンの換気にともない、給気をどうするかということですが、換気にこだわり排気効率の大きな換気扇にしたとしても、給気量が追いつかなければ換気扇の能力が発揮されません。
また、給気する位置がリビングを挟んでいると、外部の冷気や暖気がリビングを走り抜けていくこととなってしまうので、ついつい給気口を閉めてしまいます。
なので換気扇連動シャッターというものも、検討することがオススメです。
ブログに詳しい話しを書いているので、興味あるかたは是非読んでみて下さい。
ブログ
リビングの暖房とキッチン換気のジレンマを給気連動シャッターで解決
トイレからは主にニオイの排出になります。
過度な芳香剤や除菌剤も汚染物質になりますので、置きすぎに注意してください。
必要な換気量は一時間あたり20㎥と言われています。
一般的には壁面や天井に換気扇を設け排出し、給気は扉の隙間やガラリなどから他の部屋を通過した空気を取り入れていますが、効率から言うと、排出する空気の出口を床付近や便器付近に設けて、新鮮な空気は高い位置から入るのが効率的だということがわかります。
マンションなどではお風呂に窓が付いているところが少なく、換気扇の性能に異存するしかない住宅が多いと思います。
ここは家庭で一番水蒸気の発生する場所なので、結露するまえに効率良く速やかに排出できる設備が必要です。
それがうまく機能しないと、結露による汚れやカビなどの発生。
しいては、他の部屋への湿気の流出と結露、カビなどの発生に繋がってしまいます。
しかし、大量の換気をしてしまうと、風呂自体が寒い空間になってしまい、健康的な場所とはなりません。
入浴中は弱運転で一時間あたり20㎥程度の換気、入浴後は強運転で100㎥程度の換気が出来る、強弱運転の出来る物がおすすめです。
普段生活をするリビングや個室、寝室などには吸気口もしくは給気型換気扇を付けます。
位置は床付近が良いとされています。
理由は、人のまわりの空気は常に体温で上昇気流が発生しているので、床付近の空気を吸っているからです。
なので、新鮮な空気は床付近から取り入れる必要があります。
寒い冬や暑い夏などの空気を取り入れることで暖房や冷房効率が下がるので、熱交換型の吸気口を使うこともおすすめです。
外気の温度の影響をうけづらくしてくれます。
また、給気口の大きさは小さすぎると風速が早くなるので、なるべく大きな給気口の面積とすることで吹き出し速度を遅くすることが出来ます。
家をつくる素材は、新建材などからの化学物質で汚染されますが、それだけにとどまらず、家に持ち込む様々なものでも汚染されますし、調理や排泄、入浴などの生活でも空気はつねに汚染されていきます。
その為に、効率良く必要な量の換気をするための計画が必要なのです。
こうした換気計画は、汚染物質の発生する場所によって方法が異なりますので正しく知って配置し運転することが大事です。
建築家や設計士の方でも知らない方がおりますので、施主である皆さんが知って教えてあげましょう(笑)
関連ブログ(その他も沢山あります ブログ検索窓を使って気になるワードを入れて下さい)
家の換気は風の通り道を考える(住環境、出来ることから始めよう)
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<編集後記>
今日はやっと時間が取れそうなので、バイクの修理部品の受け取りに行ってこようと想います。
20年所有していたハーレーは1200CCあり、燃料タンクも小さく、取り回しも重く、気軽に乗れる650CCのバイクに乗り換えて数年ですが、こちらも輸入車なのでパーツがちょっと割高です。
でも気に入ったバイクで春先の心地よい風を感じるのは、いくつになっても気分がよく、バイク乗りの特権ですね~♪
一緒に走る仲間も少なくなりましたが、たまにフラっとでかけたくなります。
駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
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