戸建てでもマンションでも、中古住宅を購入したあとに、リノベーション(フルリフォーム)を行うことも多いと思います。
せっかく気に入った住宅を購入し、リノベーション(フルリフォーム)までしたのに、いざ住んでみたら後悔することも聞きます。
今日は、中古住宅を購入したあとに、リノベーション(フルリフォーム)をして住み替えをしようという方に向けて、もう一度考えるべき2つの事をお伝え致します。
目次
マンションでも戸建て住宅でも、つくられた時代によって断熱性能は全く違います。
昭和40年代の戸建てであれば、グラスウールとよばれる断熱材すら入っていない建物もあります。
マンションでも、その年代はコンクリートに直接にビニールクロスが貼ってあるものが多いでしょう。
こうした建物は、綺麗にリノベーション(フルリフォーム)されていたとしても、もともと断熱性能が劣っているので、住んでから「暑い」「寒い」という不満が出てきます。
寒いだけならまだしも、断熱不足は結露の発生にも繋がりますので、日常的に結露が発生し、カビの発生に繋がります。
結露はなぜいけないかというと、木造であれば構造材を痛めたり、シロアリを呼んだりします。
マンションでも1Fの部屋でシロアリに木の部分をほぼ痛められたケースも私自身目撃しています。
また、結露をすることによってカビが発生し、カビを食べにダニが発生したり、カビの胞子やダニの死骸や糞などが、ハウスダストなどになり、アレルギーの要因となります。
断熱不足は寒い、暑いだけではなく、こうした健康疾患に繋がることもあるのです。
特に「リノベーション(フルリフォーム)済み」の場合、断熱改修をしている例はごくごく希です。
綺麗にすれば売れるので、なるべくコストをかけずに、見かけや水回りの便利さだけで売りにしている物件が多いのも事実です。
不動産の中古再販業者は、まだまだそうした物件を市場で再販するケースも多いのです。
最近、古い戸建て住宅をリノベーションして移り住む若い方も増えています、
そこで私達が必ずアドバイスする方は、特にマンションに住んでいた人が、戸建て住宅に移り住む方々です。
マンションは上下左右に住戸に挟まれていることが多いと思いますが、その住戸がそもそも断熱材の役割をしてくれています。
なので、同じ年代で考えても、戸建て住宅よりも圧倒的に断熱効果が高いです。
こうした暖かい環境に慣れている人で、古い戸建て住宅を断熱改修せずに移りすむと、戸建て住宅はとても寒いと後悔します。
昭和56年の6月以前に確認申請を取得した建物は、旧耐震基準によって設計された建物なので、耐震補強工事を行い場合、補助金の対象となります。
なので、該当する時代の建物であれば、耐震補強工事を基本的に視野に入れて物件購入をすると思います。
耐震改修工事は、壁を解体して、筋交や金物などを入れたり、構造用合板と呼ばれる強い板を貼ったりして補強をしていきます。
なので一旦既存の壁を解体する作業が発生します。
どうせ壁を解体するのであれば、同時に断熱材を入れたほうが、メリットは大きいのです。
なので、耐震補強をする場合には、同時に断熱改修もするという意識で予算設定をして、物件購入価格を決めなければなりません。
しかし、古い物件が一体どれくらい耐震補強にかかるのか?ということが解るのは、不動産会社ではなく、普通の工務店や建設会社でもありません。
耐震補強工事に慣れている会社であれば、おおよその概算が出せます。
長く墨田区の耐震補強推進協議会に所属して活動してきた僕たちのように、地元で多くの耐震補強をしてきた会社におおよその価格をしっかりと事前に聴いておくことが、全体予算を決める上でとても大事になってきます。
住んでからでないと解らないのが配水管の流れです。
マンションと戸建住宅でそれぞれ注意する点が違うので、それぞれに説明をします。
現代のマンションの場合には、ご自身の階数のコンクリートの床の上に、排水管や給水給湯管が配管されています。
しかし、昭和40年代の古いマンションの場合には、ご自身の生活階の下の階の天井に、ご自身の生活排水管が配管されている場合があります。
そうした配管を新しくする場合には、下の階の住居の天井を開けて工事をしなければならず、お互いにストレスになる工事です。
なので、つい後まわしにされがちな部分ですので、ご自身の住宅の配管がどこを通っているのか、必ず確認してください。
また、「配管の更新をしてあります」という説明を受けても、玄関の入口横にある、縦系統の配水管(全住戸を縦方向に結ぶ配管)が更新されていて、各住戸の内部の配管が更新されていないということもあります。
古いマンションを購入する場合、更新された配管は一体どの部分なのか、ということをよくよく確認することが重要です。
戸建住宅の場合、排水管は床下を通っています。
一面コンクリートでできたベタ基礎の場合には、それほど心配はありませんが、ベタ基礎ではなく、床下に土があるような基礎の場合には、排水管の流れを確認してください。
排水管は地中埋設している部分もあり、長年の地盤の沈下などで排水の勾配が適正に取られていない場合があります。
排水管のジョイント部分で若干の段差や折れ曲がりが生じて、毎回そこで詰まってしまうというケースにも遭遇したことがあります。
排水管の流れの確認は、物件購入前にかならず行う必要があります。
マンションでも戸建て住宅でも、中古住宅の購入はタイミングと縁。
なので、「コレかな!?」という物件が出ると、ついついじっくり判断せずに購入してしまう人も多いようです。
ですが、今日お話しした「排水管」と「断熱」に関しては、素人ではなかなか事前に想像することが出来ません。
なので、物件探しをしながら、建物を適切に判断できる会社に相談するという二本立てで進めることが、一番安心できる住まい探しです。
住んでから「排水管」の更新、修繕も、「断熱工事」も、とてもストレスをうけますし、コストも割高になってしまいますし、そもそも仮住まいまで必要になるかもしれません。
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<編集後記>
駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
幸せの住まい作り最初の一歩を間違えない為の
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