大きな家って憧れますよね。
僕も大きな庭のある大きな平屋に憧れます。
しかし家には家族にあったサイズというものが存在します。
無駄に大きな家になると、様々なコストもかかりますし、実は家族愛も希薄化していくのです。
家庭で大切なコミュニケーションは食事の場が多くを占めます。
この大事な食事の場も、家が大きくなりすぎることで、家族のコミュニケーションが希薄化していきます。
この大切な食事の場を「おざなり」にすることで、家庭に問題が生じると住居学の専門家である外山知徳先生は言っています。
今日は、「家の広さも食事の場も家族に適したサイズを考える」ことについてお話しします。
やたらと広い家を求める方もおりますが、家においては「大きいことは良いことだ」とはなりません。
物理的には大は小を兼ねますが、大きい家は建築コストや購入資金もかかるだけではなく、税金はもちろん維持する修繕費も膨らみます。
なにより中身のない家、つまり空虚な家になります。
空虚な家とは、家庭の中身がないことにも繋がります。
愛情も薄まってしまうと言ってもよいでしょう。
手狭な家を卒業したい気持ちもわかりますが、家族が住み慣れた家の規模から外れすぎてしまう家は、家庭の問題にも繋がります。
家は広いことでメリットもありますが、必ずデメリットもあります。
気分やイメージだけで膨らますのではなく、必ずメリットとデメリットをわきまえる必要があります。
生活の中で重要な行動要素を占めるのは睡眠と食事です。
特に家族生活で重要なコミュニケーションという観点から考えると、食事は最も重要な要素と言えます。
また、「くつろぐ」という視点で考えても、家族だれもがリラックスする時は食事の時であり、食事の場であると言えます。
近年、共働きの家庭の子供が1人で食事をとる「個食」が問題視されていますが、日本では食事の場所と時間が家族のコミュニケ-ションの場であるという認識があるからこそ「問題視」されているわけです。
こうした大切な場である食事ですが、工学博士で一級建築士、なおかつ現在教育学部教授として「住居学」の教鞭をとられているという異能の持ち主である外山知徳先生は
『昔で言う「登校拒否」の家庭を見てみると、この食事の場所が案外軽んじられているというか、あまり住まいの中心的空間になっていない場合が多い』
と著書『住まいの家族学』で言っています。
外山知徳先生はニュースとして報じられる「家庭内暴力」「ひきこもり」などの精神病理に住まいがどのように関係しているかを研究されている先生です。
家族に合わない大きさの家は、所在を分散化させコミュニケーションを希薄化させます。
生活空間が広くなるため、家族の所在が分散するのは当然のことです。
そのなかでも大切なのが「キッチン」と「食事をするダイニング」と「くつろぐリビング」との関係です。
広い家は当然のようにこの3つがそれぞれ個別に機能性を持たせていますが、それなりの広さになってしまうと「家族の所在を分散させる」ことにも繋がります。
コミュニケーションが濃厚で人数の多い大家族ならまだしも、核家族で広い住まいの方は、ここを気をつける必要があります。
できれば、キッチンにいる母親とコミュニケーションがとれる隣接したリビングダイニングとすることが、まだ子供が小さいうちは特に重要です。
子育てにおけるリビングダイニングの重要性は先日のブログでも僕の経験を交えてお話ししました。
ブログ【子育て家族は「リビングとダイニングを別ける」という先入観を捨てなさい】
朝の忙しい時間は、キッチンに向かい合ったカウンターで食事を済ます人もいると思います。
大人がそこで急いで食事をしたり、子供がお絵かきやおやつを食べたりには良いかもしれませんが、子供をそこで食事させることはあまりおすすめ出来ません。
なぜなら、食事は大事な躾(しつけ)の場だからです。
コミュニケーションが大事といっても、近くだから良いわけではありません。
きちんと座って食べ物に感謝して頂くことは、日本人家庭の躾(しつけ)としてとても重要な場です。
どうしてもやむを得ず、そこで食事をする習慣があるのであれば、椅子はしっかりとしたものを用意してください。
しっかりと座ってものを食べるということは、とても大事なことです。
間違ってもベンチやスツールのような、子供の足が落ち着かないような椅子、座り方が定まらないような椅子は避けて下さい。
家の大きさは家族に適した大きさにしなければなりません。
やみくもに大きな家を求めると、実質的にコストがかかるばかりでなく、家族の密度も薄くなり、コミュニケーションの密度も薄くなります。
そうした家はキッチン、リビング、ダイニングがそれぞれの機能を持ちますが、広くなると家族の密度も稀薄化します。
上手に使いこなせる家族は別として、小さいお子さんがいるうちは、なるべくこの機能を家族に合わせて小さくしていくことが大事です。
特に食事をするという行為は生活の中で特に重要な行為です。
それは家族のコミュニケーションにおいて重要な機会だからです。
しかし、大切な食事の場を対面キッチンのカウンターで手早く済ます人もいます。
たしかに便利ですので、忙しい夫婦は良いかもしれませんが、子供の食事をそこで済ますことは良いことであるとは言えません。
なぜなら、食事という行為は大事なコミュニケーションの場であるのと同じくらい「躾」(しつけ)において重要な機会だからです。
こうした家族の大事な食事という行為。
それを「おざなり」にしている家庭は、家族の問題に発展する可能性を秘めていると言えます。
家の広さも食事の場も家族に適した広さや形態を意識した家づくりをしましょう。
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<編集後記>
昨日は会社で大工さんの歓迎会とパートさんの送別会、そして10月から入社予定の方を交えての親睦会でした。
人数も大分増えてきて、こうした懇親会も盛り上がるようになってきて、スタッフのみんなが楽しく盛り上がっているのを嬉しく思いました。
安い居酒屋で飲んだので、サワーなどの混ぜ物の焼酎はカラオケボックスの酎ハイと同じで、簡単にノックダウンされてしまうので、用心するのですが、昨日は楽しくて飲み過ぎてしまいました・・・。
二件目は記憶が無いのですが、生姜焼定食を食べていたという噂が・・・。
そろそろお酒に気をつける年代になってきましたね~・・・。(@_@)
駿河屋を知らない人がまず最初に読む「駿河屋の想い」
駿河屋の九代目がお送りする、天然素材・自然素材住宅のホント
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